【東京ほっ都スポット】~息抜きするならこんな場所~【新橋編】

2020/11/13
遠藤 昇輝

なにかと息苦しいご時世ですが、だからこそ、ほんのひと時…気分転換。東京のメジャースポットのそばにある、都会の穴場へご案内します。

新橋駅前のSL広場にはSLの横と交番の裏側に喫煙所があり、働く人たち憩いの場となっていますが、煙草を吸わない方にもとっておきの「ほっ都スポット」が存在します。それはニュー新橋ビルの屋上(屋外広場)。ビルそのものがサラリーマンのオアシスと化しているのは有名ですが、その屋上に誰でもホッとできる場所があることはあまり知られていないようです。

エスカレーターで4階に上がっていくと、開放感あふれる空間へ。

このベンチの端っこが今回の「東京ほっ都スポット」です。

平日の午後、この場所に座ると、都心のオフィス街とは思えないほど空が広く感じられます。それもそのはず。新橋駅には都心では珍しく高層の駅ビルはありません。また、ニュー新橋ビルの周辺も、低層の雑居ビルがひしめき合う極めてレアなシチュエーション。屋上をぐるりと歩き回れば、1971年に誕生したこのビルの歴史を感じることができます。

ベンチに座って金網越しの空を見上げると、中学生や高校生の時、校舎の屋上に来た時のことを思い出します。都会の空を満喫したら屋上の回遊へ。

汐留の高層ビル群がすぐ目の前。視線を移せば、銀座8丁目界隈も臨むことが出来ます。電車が好きな人なら山の手線の工事中のホームを真横から眺められる幸福に浸れることでしょう。ほんのひと時、ホッとしたら仕事に戻るもヨシ、さらなるリフレッシュを求めてビル内を彷徨うもヨシ。

雨の日におススメなのは2階のゲームセンター。店内はテーブル台が充実。誰の視線も気にせずゲームと向き合うサラリーマンの姿を見ることができます。年齢層は様々ですが、身なりのキチンとした方が多い印象です。その中にはゲームに興じることなく、ボーと画面を見つめる方も時々いらっしゃいます。平日の午後、ゲームセンターになってくる大人たち。いったいどんな業種にお勤めなのか?オフィスに戻ったら、どんな仕事をしている人なのか?想像していると、あっという間に時間が経ってしまいます。

昼からちょっと一杯飲りたい。そんな人にはランチタイムも営業しているスナックがおすすめ。(もちろん、ランチビールで満足することが前提ですが…)

「扉に会員制」がお約束のスナックは、夜にふらりと入るのは勇気が要るけど、ランチタイムなら心配無用。事前にロケハンしておけば、夜も大手を振って入店できます。

それにしても仕事の合間の一杯がどうしてあんなに旨いのか…。

 

近年、再開発の噂が絶えないニュー新橋ビル。先日、ビル内の掲示板を見たら、当面は現状のまま存続するようです。

でも、善は急げ。

今のうちに都心のほっとできるスポットを訪れてみてはいかがでしょう。広い空が待っていますよ。

この記事が気に入ったらいいね!しよう

遠藤 昇輝
この記事を書いた人

遠藤 昇輝

1968年東京生まれ 放送作家として数々の「東京の町歩き番組」を手掛ける傍ら“情報収集”と称してテレビ業界の面々が通う「独り呑みの店」を渡り歩く。東京の町の貴重な遺産を紹介するため一般社団法人東京遺産協会を設立。 町歩きプランナーとして自治体の魅力発信事業等にも参加。

遠藤 昇輝が書いた記事

あなたへのおすすめ

カテゴリー記事一覧

pagetop