日本の雑誌はエロに緩い。これが子どもに悪影響か実は好影響か!?

2017/11/30
放送作家 石原ヒサトシ

 

コンビニの「ミニストップ」では、2018年から全国2245の全店舗で成人向け雑誌の販売を中止すると発表した。これまで30代や40代の男性客をターゲットにしてきたが、女性の利用客が全体のおよそ2割まで増えていること。利用客から「成人向け雑誌があると、子ども連れの場合、入店を躊躇してしまう」という声も出ていたこと、などの配慮から、としている。

 

ちなみに他のコンビニでは?

「セブン-イレブン・ジャパン」

売上数の少ない全体の約12%の店は陳列せず。

「ファミリーマート」

オーナーの意向を重視。学校の近くや病院内にある店舗では扱わない。

「ローソン」

2割の店舗で扱っていない。判断は店舗のオーナーに委ねる。

 

そもそも、コンビニに成人指定コーナーを設けたのは子どもが手に取ってしまわないように配慮したもの(というか、子どもは見るなよ!という圧力)。そして、今回の排除の決定は、2020年に開催される東京五輪を前に「外国人への配慮」だという。欧米では、一般の小売店で成人向け雑誌は置いていないそうで、世界的に見ても日本はかなり珍しいそうだ。

 

個人的には、成人雑誌がよく売れる店なら扱えばいい。家族連れが多くて成人雑誌も売れる店舗なら、昼間はカバーを掛けて見えなくするとか、各々で対処法を考えればいいと思う。

 

日本はエロい雑誌天国

 

さて、ここからおかしな考察をはじめる。実は、根本的に“コンビニなどに成人指定コーナーなんか、あってないようなもの”と思っている。成人雑誌コーナーには、風俗雑誌やヌード満載の雑誌で、表紙に素っ裸はほぼない。いわゆる、“ポルノ”と呼ばれる、あからさまなヘアヌードや官能の世界が描かれた雑誌は、コンビニには基本的に売られていないだろう。

 

じゃあ、普通に子どもも手に取れる雑誌は、どれも性教育上問題ないのか? といったらとんでもない。日本はエロに対してかなり寛大で、言い換えれば緩くて甘い。今更だが、小学生が買えるマンガ雑誌でも、とんでもなく性描写のエグい内容の作品なんて山ほどあって、ヌードグラビアよりも描写が激しいくらいだ。

 

また、普通に売られている週刊誌、女性週刊誌、写真週刊誌にだって、ヘアヌードグラビアがある。某女性ファッション誌では、「SEXできれいになる」などと大々的に見出しを打っていたりもする。これには多感な時期の女の子はもちろん、男だって中身が気になるところだ。

 

これらも逆な言い方をするなら、決して“子供向けの雑誌ではない”といえるのではないか。成人指定にされないのは、雑誌の内容全体がエロじゃなくて一部のページがエロいからなのか、この辺りが強く問題視されない日本は、表現の自由がかなり自由なんだな、と思う。

 

欧米にはアイドルがいない

 

「東京五輪で訪れる外国人対策に」と言っているが、根本的に日本の雑誌は欧米と比べてちょっと異質だそうだ。まず、表紙。欧米には、まず「アイドル」と呼ばれるようなタレントが存在しないのでグラビアが少ない。

 

だから、若い女性タレントの水着姿なんて殆ど無い。肌を露出した女性が表紙を飾るのは女性ファッション誌に時々みるくらいで、一般週刊誌の表紙は時事的に話題の有名人とかイラストなどがポピュラー。マンガ雑誌の表紙はマンガのキャラクターが殆ど。

 

中身に関しても、一般紙に袋とじのヘアヌードなんてものはまずない。マンガも、性描写がエグいものは殆ど無い。欧米の雑誌は、男のスケベ心をくすぐるような手段は取らず、正攻法に記事で勝負し、部数を伸ばそうと頑張っている感がある。

 

日本の雑誌も、もちろん基本は記事の中身の勝負だが、ただ、部数を伸ばすためにやれることはやる。表紙を誰にすれば、グラビアに誰を起用すれば、新規読者が増えるか考えて起用する。これも話題性とかトレンド情報と捉えれば立派な記事とも受け取れる。いろいろ考えてプラスαの売上を狙っているのだ。法的にNGでないのなら、あの手この手で本誌を売る努力をするのは当たり前。

 

でも、日本の雑誌で普通に蔓延るエロが、海外では信じられないレベルのエロなわけだ。外国人がコンビニに入って、水着姿の女性が表紙の雑誌がたくさん並んでいて驚いたという話は聞くし、週刊誌を手にとって開いたら、女性の裸がドンと飛び出してきて「オーマイガッ!」と叫んだ人もいる。

 

日本では、これらの雑誌を子どもが見ても基本的には大丈夫なのだと知ると「日本の性のハードル低っ!」とドン引きされるのだ。そう聞くと、コンビニで成人指定コーナーを撤廃したところで、外国人のびっくりレベルはさほど変わらないのではないだろうか。日本の雑誌界は、世界レベル的にエロのハードルが低い。

 

性犯罪は少ない事実

こんなに子どもがエロを目の当たりにできる日本は大丈夫なのか? 性犯罪を助長させないか?! と、大人も外国人も危惧するだろう。ところが、こんなデータが出されている。Statistic Brain社という海外のデータサイトによると、2014年の日本のレイプ発生件数(事件と判っている件数)は世界36位で、被害者は10万人当たり2人以下という先進国にしては極めて少ない数字が出たそうだ。

 

ちなみにアジアでトップは4位の韓国で10万人当たり33,4人になる。エロが緩い国なのになぜ? と思わないだろうか。でも、この数字を見て思ったのだ。理由の一つに、世界に比べて雑誌のエロのハードルが低いことで、日本人の男子は子供の頃からエロに慣れているからなのではないか? と。

 

 例えば、アイドルの水着グラビアを見慣れているだけでも、女性の裸が完全なる未知との遭遇ではなくなっているように思える。エロいマンガを読んで性のイメージくらいできているのかもしれない。つまり、日本は思春期の頃から雑誌を通じて、エロと比較的身近に接することが出来るから、これが性欲を散らし性犯罪の抑制につながっていると考える。

 

欧米のように、成長期にエロから隔離して接する機会が少ないのは案外危険なのかもしれない、いつか性の好奇心が爆発してしまうのではないだろうか。

 

日本は変わった文化を沢山持つ異国

 

日本は昔から、男女が一緒に裸で入れる混浴があるなんて国は海外からすると“?”マークだ。20年くらい前までは、サスペンスドラマなど普通のテレビ番組で女性のヌードや濡れ場が流れていた。深夜番組でアダルトビデオ紹介コーナーがあった。オールスター水泳大会ではポロリを売りにしていた。このようにウソのようなエロレベルの低さだった。

 

昔の青少年はそういう見てはいけないものを親の目を盗んでこっそり見て悶々とする性欲を紛らわせてきた。それが、徐々にモロな裸は地上波では映らなくなった。規制と自粛でエロに厳しくなったのだ。

 

逆に、テレビからエロが消え、表現の自由として雑誌媒体がエロに緩くなった。芸術表現としてヘアヌードが大っぴらになったのは1990年から。時を同じくして、マンガも過激でリアルな写実の作品が急増した。それ以来、表現としてであろうとなかろうと、雑誌でエロを感じる部分に変化はないと思う。

 

おそらく、今の子どものほうが、エロとの距離が近くなったし性の知識は高いと思う。雑誌だけでなく、インターネットで、なんとか網をかいくぐって、見ようと思えばとんでもない動画だって見られてしまうのだからソースは多い。これで性欲を紛らわせているに違いない。

 

言わんとすることは伝わっただろうか? 日本はエロに緩いから逆に性犯罪の減少につながっているのではないか? という勝手な考察。外国人が驚くようなエロ満載の雑誌の現状も、逆に、「エロに緩いから日本の性犯罪数は少ないんですよ」と言える、そんな世界モデルになっている…かもしれない。

 

コンビニの成人指定雑誌コーナー排除の話題から日本にレイプ犯罪が少ない理由につなげた、飛躍した記事だったけど、“なるほどな~”くらいに思っていただければ幸い。

 

昔の小僧たちは

アラフィフ、アラフォーの世代からすると今が羨ましい。多くのおじさん世代が共感してくれると思うが、見たかったのは胸で、もっと言えば乳首だった(笑)。

 

思春期には、明星、平凡、BOMEDANKといったアイドル雑誌の水着グラビアで妄想をめぐらせた。特に読みたかった雑誌は、GORO、スコラ、アクションカメラ、週刊プレイボーイ、平凡パンチなどで、「このページを開けばリアル乳首が見られるのに!」と思った。でも、子どもという自覚から罪悪感があって立ち読みもできなかった。

 

今の子供達はどうなんだろう? おそらく、成人指定雑誌なんか見れなくても、他があるからカンケーねーよと思っているかもしれない。時代が変わればエロのレベルも価値観も変わる。

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放送作家 石原ヒサトシ
この記事を書いた人

放送作家 石原ヒサトシ

放送作家 「クイズ雑学王」、「ボキャブラ天国」等 バラエティを中心にイロイロやってきました。なんか面白いことないかなぁ~と思いながら日々過ごしています。野球、阪神、競馬、ももクロ、チヌ釣り、家電、クイズ・雑学、料理、酒、神社・仏閣、オカルトなことがスキです。
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