3月16日(水)発売するMay J.初の語り下ろしライフストーリーブック『私のものじゃない、私の歌』(TAC出版)の出版を記念して、3月6日(日)に渋谷TSUTAYAにてインタビューとサイン会が開催された。
May J.といえば、2014年『アナと雪の女王』の日本語版主題歌、『Let It Go~ありのままで』を唄い、一躍、国民的シンガーになった歌姫だ。
その歌唱力が評価される一方で、発売の著書の題名にもあるように、オリジナル曲よりもカバー曲のヒットが目立つこと。また、『関ジャニの仕分け∞』(テレビ朝日)での“カラオケバトル”で26週勝ち抜く活躍により“モノマネ”イメージが先行。『紅白歌合戦』や『レコード大賞』では「自分の曲でもないのに便乗!」「無個性」「カバーでドヤ顔」などのバッシングをあびた。
デビュー10周年を記念して発売されるライフストーリーブックでは、大ヒットとバッシングの渦中の心境や、歌うことへの想いと葛藤。また、幼少時代からデビュー前のオーディション歴、苦難の時代から武道館公演までをリアルに語っている。
サイン会より先行して行われたインタビューでは、本を出版することで、改めて自分のことを知ることが出来たと話し、デビューから現在までを振り返った。
プロのシンガーとしてカラオケバトル番組に出演することに迷いがなかったのか?という質問に、まったく躊躇がなかったというMay J.。「TVの歌番組が少ないなかで、例えそれがカラオケ番組でも歌えることが嬉しかった。カラオケでも、採点のポイントにならないところでフェイクを入れて、自分らしさを出していたんです」と答え、26週勝ち抜いた偉業に関しては、10週ぐらいでかなりプレッシャーを感じていたと話した。
また『アナと雪の女王』と、それにまつわるバッシングについて聞かれると、大勢の方に歌声を聞いていただけて本当に嬉しかったが、それと同じくらいバッシングもあり辛かった。エゴサーチをするなど、かなり気にしていたことを告白。著書では、まるまる一章をその話題にあてている。
「気にしてないように振る舞ったから、よけいに“無神経“に見えてしまったのかも知れない。生放送では、バッシングの言葉が頭に浮かんで、歌に集中できないこともありました。」と、当時の心境を語った。そんなとき、支えてくれたのが、ライブに足を運んでくれたファンの人たちだったという。
サイン会では、10代から60代ぐらいまでの幅広い年齢層のファンが列をなし、終始穏やかな雰囲気。なかにはデイズニーキャラクターの衣装を着た女性もおり、『アナ雪』人気をあらためて感じた。
同日発売されるカバーアルバム・シリーズ第3弾『Sweet Song Covers』では、80年代の曲を中心にセレクト。80年代はTVの歌番組が全盛の時代。誰もが知っている名曲がたくさんあり、ファンからのリクエストも多いという。「名曲は歌い継がれてこそ。自分の声でお届けできることを嬉しく思う」。と、喜びを語った。
2016年3月16日発売 ライフストーリーブック『私のものじゃない、私の歌』
大ヒットカバーアルバム・シリーズ第3弾『Sweet Song Covers』同時発売