みなさまは、「こどものとも」をご存知でございましょうか。
1956年に刊行。ロングセラー絵本「ぐりとぐら」、「はじめてのおつかい」、「きんぎょがにげた」などを生み出してきた絵本の月刊誌でございます。
毎月配本される定期購読スタイル。幼稚園や保育園でもらって帰った記憶をお持ちの方も多いのでは。
今やシリーズも7つに増え、ものがたり絵本とかがく絵本、お子さんの年齢と興味にあわせて選べるようになっております。
「こどものとも012」「こどものとも年少版」「こどものとも年中向き」「こどものとも」「ちいさなかがくのとも」「かがくのとも」「たくさんのふしぎ」、このようなラインナップになってございます。
以前、「たくのふしぎ」は、大人が楽しめるレベル、大人の知的欲求を満足させてくれる月刊誌と、ご紹介させていただきました。「世界一受けたい授業」(NTV系)を観ている感覚で楽しめる絵本でございます。楽しく知識を得ることができるのでございます。
しかし、それだけではございません。大人が満足できるクリエイティブ作品としても楽しめるものもあるのでございます。
昨今の大人絵本ブームの影響もあるのか、絵本の世界では人気クリエイター、アーティストが続々、絵本の世界に参戦されております。月刊誌の「こどものとも」シリーズにもそんな影響があるようでございます。
たとえば、最近でオススメのものは、こちら。
「せんの はっけん」(作:鈴木康広 出版社:福音館書店)
国内外で活躍する現代アーティストの鈴木康広さまの作品でございます。「かがくのとも」の2019年2月号でございます。
テーマは「線」。超シンプルでございます。いろんな線を紹介しただけの写真絵本でございます。ただし、その線が、只者ではございません。その線でくるか…。と思うこと、間違いナッシングでございます。見過ごしがちな日常を発見する喜びを堪能して頂けるはずでございます。
そして、もう一冊。
「ゴトガタ トラック」(作:古賀充 出版社:福音館書店)
こちらは、造形作家の古賀充さまの作品でございます。「こどものとも年少版」の2018年8月号でございます。
こちらも写真絵本。様々な荷を積んだカラフルなトラックが主役。それぞれ荷物を積んで走っています。そして、目的地に到着してその荷物をおろすと、…。
ゴイスーにオシャレでシンプルなオチが待っております。もちろん、絵本に登場するトラック等はすべて古賀さまの手作り、作品でございます。まさに、デザインとゴイスーなアイデア(仕掛け)の融合でございます。
両作品ともクリエイティブなお仕事をされている方、アートが趣味という方には、クリエイティブ魂がくすぐられること間違いナッシングでございます。
必読、必見でございます。
図書館に行けばバックナンバーが置いてございます。また、ネットでも購入可能でございます。もちろん、大人も購入可能でございます。
是非、この夏は、大人の「こどものとも」をひと夏の経験くださいませ。
(文:絵本トレンドライター N田N昌)