現役ラジオディレクターが教える!読まれやすい投稿のコツ&裏話

2016/02/01
わたなべもも

試験や眠れない夜など、学生時代ラジオにはまった人も多いはず。

中には、番組を彩る『ハガキ職人』に憧れて、一度か二度送ってみて、ラジオの前でずっと待っていたのに一度も読まれなかった…という人も少なくないのでは!?

 

一体、常連のハガキ職人と何が違うのか今でも気になるところ。そこで、今回は実際にハガキを選んできた現役ラジオディレクターにハガキを読まれるコツを訊いてみた。

 

今回話しをしてくれたのは、2人のディレクター。業界歴7年のHさんと業界歴8年の女性ディレクター・Aさん。

 

Hさんは、スポーツから情報バラエティ番組など、Aさんも、情報番組やニュース番組、音楽番組などをFM・AMの枠を超えて幅広く担当。

2人ともいろんなタイプの番組を経験し、マルチな才能を持つディレクターさんたちだ。しかもADからたたき上げてラジオの世界の裏おもてを知り尽くした人たち。

そこで、早速ラジオ投稿について疑問をぶつけてみた。

 

ハガキ・メールが選ばれるしくみ

「番組によりますが…」と前置きしたAさん。「意外とディレクターは最初に目を通さないですね」

 

「まずADが目を通して選別した後に、構成作家がさらに選別する場合と、構成作家が直接すべて目を通して選別するケースとあります。どちらにしても基本的には誰かしらすべての投稿に目を通します」

 

人気番組だと1回に付き何千枚以上の投稿が来ることもあるそうだが、全て読んだ上で採用を決めているのだとか!採用されないと「きっと常連以外読んでもくれていないのかな…」と思いがちだが、番組を面白くするためにはリスナーさんからの投稿は大事な生命線。時間をじっくりかけて必ず目を通しているので、内容次第で誰でも採用される可能性があるとか。

 

手書きFAXやハガキは有効!

最近の投稿の主流はメール。

オンタイムで送れるのが手軽だが、そんな中でやはり昔ながらの手書きのFAXやハガキはやはり目を引くのだとか。

 

「同じくらい採用したくてどちらか迷って二者択一の場合は、どうしても心のこもった手書きを選んじゃいますよね」とHさん。

 

但し、「達筆すぎたり、クセ字・乱雑な字で書かれたり、FAXの字が薄くて読めないとなくなくボツにすることも…」(Hさん)というからには丁寧な字で書くように心がけたい。

 

送るタイミングにもコツがある!?

選ばれるしくみを聞いたところで、ふと疑問が…。かなりの数の投稿にひとつひとつ目を通しているということは、もしかして送るタイミングにも採用されるコツがあるのでは?

 

「実は…その通りなんです!」とHさんとAさんが口を揃えた。

 

「その日の投稿テーマが決まっている番組の場合、オンエア当日よりも前々から送っておいた方がよいですよ。大体一週間前にはテーマが決まりますから、そこから考えて前日までに送っていただくとよいですね」とAさん。

 

その理由は「やはり手元に長くある分、じっくり読めることと、差し込むタイミングを考えてあげられること、オープニングからすでにパーソナリティが読む準備ができること。そうすると途中から来た投稿より、読まれる機会が多いですからね」

 

そして初心者に伝えたいことは「メールの場合は、件名にテーマ名を入れることを忘れないでください」とHさん。

 

いろんな種類のメールが届くので“どの内容についてのメールなのか”が件名を見ただけで分かれば、パーソナリティに届くタイミングが早くなるのだとか。なるほど、ネタの内容だけでなくタイミングが大事とは…意外とビックリしますね。

 

送るタイミングについて教えてくれたところで、前編はいったん終わり。

後編は、いよいよ採用されるネタのコツについて教えてもらう。

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わたなべもも
この記事を書いた人

わたなべもも

構成作家。外資系企業を渡り歩いた後に、テレビの新人作家オーディションのファイナリストになったことがきっかけで構成作家に。かつて年間200冊以上の本を読んで培った雑学や一般常識を活かし、地上波・BS・ラジオ・ネット配信までメディアにこだわらず幅広く活動。

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