興味本位【危険】!リオの地図に載っていない観光地化したスラム街に行ってきた

2016/07/28
リサーチャー 保坂周兵

リオデジャネイロには多くの山、丘があり、夜に街からその丘を眺めてみるとぽつぽつと光が灯り、実に魅力的に見えます。このリオデジャネイロを囲む丘の綺麗な光の正体はリオデジャネイロだけでも900以上も存在すると言われる「Favela(ファヴェッラ)」と呼ばれるスラム街の家の明かりなんです。

 

今回は、このファヴェッラの中でもあの有名アーティストのMVのロケ地にもなり、観光地にもなっている“Santa Marta”について、観てきたこと、感じたことを紹介したいと思います。

 

入り口にはインフォメーションがあり、警察署もあるスラム街

(警察官がいることで安心感もあるが、同時に警察がいるからこその怖さも感じました。)

 

数あるファヴェッラの中でも、比較的安全で、観光地となっている“サンタ・マルタ”というファヴェッラ。メトロ・ボタフォゴ駅から歩いて10分ちょっとのところにあります。

 

ここは空港でもらえる観光マップにはその名前が記載されていません。存在しない町とされているんです。しかし、グーグルアースなどではしっかり見ることができるのでご安心を。

 

 

そのサンタ・マルタの入り口手前には、インフォメーションデスクとマップが設置されています。

 

インフォメーションセンターのお姉さんは、頑張って英語で話してくれるのでポルトガル語ができなくても大丈夫です。“無料ケーブルカーの乗り場”についてレクチャーを受け、“写真は街中じゃ撮らない、人には絶対にカメラを向けない”という注意もここで受けます。ちなみに、有料ですがサンタ・マルタを一緒に回ってくれるツアーもあるそうです。

 

マイケル・ジャクソンのMVロケ地としても有名な場所!

 

このファヴェッラが観光地的な役割を果たす理由と言っても過言ではない。そんな大きな理由となっているのが、あのマイケル・ジャクソンの“They Don’t Care About Us”のMVのロケ地として有名になっていること。私も、マイケル・ジャクソンのこの曲から、このファヴェッラのことを知りました。

 

(お土産屋さんには様々なアーティストのサインがあり、ジャクソンファミリーの親族のものまで!)

 

ファヴェッラの中央付近の展望台には、彼の像と壁画、お土産ショップまでありました。散々ケーブルカーの入り口について話を聞いていたにも関わらず迷子になってしまった私は、しょうがないのでファヴェッラの中を歩いて、マイケル像を目指しました。

 

マイケル像)

 

まるで迷路のように入り組んだファヴェッラの中、何度も道を訪ねましたが、なんとか危険な目に合うことなく、しっかりとたどり着けました。最初お話しした理由から街中の写真は撮れていませんが、中にはバーや床屋さん、日用品を売っているお店など様々でした。ほぼ下着の女性や、素足で歩いている人たちも多く見かけました。

 

観光地と言っても、やはり細心の注意が必要!

 

こちらのファヴェッラは、他のファヴェッラと違い観光地です。ですが、やはり細心の注意をすることが必要だと思います。(まぁファヴェッラの中だけに関した話ではありませんが…)

 

 

実際、「こっちにヴューポイントがあるよ!」と案内をしてくれた人がいました。マイケルショップのおばちゃんからヴューポイントの話は聞いていたので、方角もあっているし付いて行ってみました(おススメできません)。

 

分かってはいたことですが、最終的にお金をせびられました。最初は3レアル(約90円ちょい)だったのが、300レアル(約9000円)になりました。最終的に、20レアルだけ渡して話を終えたのですが、日本人からしたらたった600円かもしれませんが、あまりいい気のすることではありません。

 

(ヴューポイントから見たゾナスーの夜景)

 

結局、ツアーに参加したほうが安く済みました…。

とはいえ、みんながみんな怖い人、悪い人というわけではなく、貧しくてもすごく明るく迎えてくれる人たちがいたのも事実です。

 

 

この写真はファヴェッラ頂上付近にあったアサイー屋さんで撮りました。ポルトガル語はわからないのですが、どうにかコミュニケーションを取って、人生初のアサイーを食べたお店となりました。しっかり気を付ければ、特別な体験ができる場所でもあります。ちなみに、他のファヴェッラは現地コーディネーターでも「正直近づきたくない」と話していたので、興味本位で近づくことは避けたほうが良いと思います。

 

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リサーチャー 保坂周兵
この記事を書いた人

リサーチャー 保坂周兵

これまでに3度のバックパック旅行を経験し、ヨーロッパを中心に合計で約4カ月放浪し、13ヶ国35都市を巡っています。実績、マツコの知らない世界(TBS)、今夜くらべてみました(日テレ)等(リサーチャーとして)。モットーは「TOEICスコア300前後だってこんなに世界は楽しめる!」

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