日本では食品廃棄物排出が年間約1700万トン、うち食べられるのに廃棄されている「食品ロス」は年間で約500~800万トン(消費者庁より)もあるのだそうです。
その「食品ロス」を有効に使いたいと活動しているのが、今年15年目を迎える『セカンドハーベスト・ジャパン』。日本初のフードバンクです。食料品メーカーや農家、個人から、まだ十分に食べられる食料品を引きとり、児童養護施設やDV被害者のシェルター、路上生活を強いられている方々などに届けています。
日本における『フードバンク』の活動内容は、送られてくる食品を必要な分だけ必要とするところへ渡す“マッチング”作業が主だそうで、この活動に今では有名企業をはじめとする949の会社や団体が協力しています。
一般の人が『フードバンク』に参加する方法は、賞味期限1ヶ月以上のものを送るだけ。その後『フードバンク』が賞味期限内に必要とする所へ送り届けます。ですが、そのような食料品を必要としている人のところへ届けることは難しく、海外ではあたり前である活動も日本ではまだまだ浸透していないのが現状なんです。
日本において生鮮食品等の問題は特に衛生面や倫理面から、そう簡単に解決できないかもしれないですね。
現在『フードバンク』では炊き出しや子供達への食支援となるKids Caféという活動もしています。食料品や寄付金だけでなくボランティアなども受け付けています。最近、この『フードバンク』への参加者がSNSを通して日々増えているのだそうです。
もっともっと地域に密着した活動が今後展開されると「食品ロス」が減少するかも知れません。最寄駅、市役所、町役場…もしくは、全国どこにでもあるコンビのような施設で受け付けてもらえるような仕組みがあると参加しやすいですよね。
ひと昔前は、多く手に入れすぎた食材や作りすぎたおかずを近所の人に分けるという形があちらこちらにあったわけですから、考えてみれば『フードバンク』は、古き良き時代日本の伝統を受け継いだものなのかもしれませんね。
「おすそわけ」というコトバが日本にはあるぐらいですから、もし、賞味期限が迫っているけど食べる予定がないものがあれば『フードバンク』へ送ってみては如何でしょうか?