埼玉県深谷市の工業系大学、埼玉工業大学(学長:内山俊一/以下、埼工大)がまたも新たなチャレンジです。
今年12月1日(金)から2019年3月31日まで埼工大周辺の公道で、自動車の自動運転に関する実証実験を開始します。これは埼玉県内で初めての試み。私立大学による公道の走行実験も初となります。
埼工大はこれまでも自動運転技術の研究開発に注力。次世代自動車プロジェクト自動運転チームは今年10月、国内外の大手自動車メーカーと協働して内閣府の「自動走行システム」大規模実証実験をすでにスタートさせていました。今回の深谷市の公道による実証実験は国内の大学では例が少なく、先進性も高いため大きな期待が寄せられています。
実験車両はトヨタプリウスの改造車。エンジンの始動や停止、シフトチェンジ、操舵、制動、駆動、その他周辺機器をコンピューターが自動で動かします。車両に取り付けたカメラと3Dレーダーセンサーを用いて情報を取得。それをベースに道路地図と交通環境のバーチャル空間を構築し、安全で快適な自動運転走行を実現させています。
安全面については、警視庁が定めた「自動走行システムに関する公道実証実験のためのガイドライン」に従い、一般車両や通行人の安全を確保。また、自動運転中の運転席には車両免許を所持し、自動運転システムを十分理解した運転手がハンドルに手を添えるといった配慮も。
大学、未来を担う若手エンジニアと深谷市の産学連携
埼工大は、最先端技術を学びながらエンジニアを目指す学生の貴重な経験の場を創り出し、地域の発展に貢献しています。今回の実験は深谷市のほか、市内外の企業や研究機関とも連携。自動運転車を始めとした新たな移動サービスを効果的に提供し、街づくりに役立つ自動運転関連産業の育成を図ることが目的です。
埼工大は「本学の自動運転開発に取り組む技術課題として、本地域の自然環境に対応し、悪天候下でも安全性の高い運転を支援する機能の充実を目指している。活力ある街づくりに貢献できる若者を多く育て、発展につながれば」としています。
※埼工大の自動運転実証実験は2017年12月1日〜2019年3月31日までの間で不定期実施。進捗状況によって再度告知を行った上で、走行路線を変更する場合もあり。