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日本時間7月24日~25日にアメリカ・南カリフォルニアで行われたX Gamesストリートで西矢椛がX Games初優勝、3位に織田夢海が続いた。
他にも、ハンドレールでノーズブラントスライドなどを決めた中山楓奈が5位、西村碧莉は6位に。これまで怪我に悩まされる事が多かった西村は今大会、ハーフキャブノーズスライドなどを含むトリックを見事に全て成功させ、笑顔を見せた。
男子はシェーン・オニールが優勝し、堀米雄斗がブロンズメダルを獲得。
さらに今回、実在するストリートスポットで行われたリアルストリートベストトリックに堀米雄斗と池田大暉が出場し、堀米が最終トリックでバックサイド270ノーズスライドを決めて優勝。通算3個目のゴールドメダルを獲得した。
X Games最多優勝を誇るショーン・ホワイト(夏、冬合わせて15回)にゴールドメダル数で勝ちたいと、度々インタビューで話しているナイジャ・ヒューストン(X Games13回の優勝)の活躍にも期待が集まっていたが、今大会のメダル獲得はなかった。
【X Gamesとは】
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世界中から選り抜かれた選手だけが招待を受け、参戦出来る世界最高峰のイベント。今年4月には千葉でも行われ、3日間で約4万人の観客を集めた。
ちなみに、1999年のサンフランシスコ大会では合計来場者数22万2886人を集める(X Games史上最多記録)など、世界的なイベントとなっている。今大会は無観客で行われ、その模様はYouTubeやESPN(世界192カ国に約5億世帯の放送網を持つアメリカのスポーツ専門チャンネル)で放送された。
ストリート種目は36分間、一人一人順番に滑り(1回45秒)都度、順位が変動するジャム形式で行われた(最終的には45秒のラン1人4本)。
【スキルが伸び盛りの14歳/西矢椛】
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(西矢椛ベストラン)
西矢は1本目のランで、フルメイク(45秒間ミスなく滑りきる事)のランを見せ首位につけ、そのまま他の追随を許すことなく初優勝。
以下、1本目のラン[]はセクション名。
[6段ハンドレール]ビッグスピンフロントサイドボードスライド
[バンクからのレッジ]サスキグラインド
[アール]バックサイドディザスター
[8段ハンドレール]フロントサイドフィーブルグラインド
[バンク]ヒールフリップ
[アール]フロントサイドスミスグラインド
[ユーロギャップ]オーリー
[バンクからのレッジ]フロントサイド5-0グラインド ショービットアウト
[6段ハンドレール]サラダグラインド
2本目以降は、ハンドレールでさらに難易度を上げたビッグスピンフロントサイドボードスライドに挑戦するも、惜しくも決められず。競技終了後には、パーク種目のチャンピオン、スカイ・ブラウンに通訳をしてもらいながらインタビューに答えた際「一番乗りたかった技に乗れなかったからあまり良くなかった」と話しており、今後のさらなる進化にも期待が高まる。
【フリップからのハンドレールさばきは世界トップクラス/織田夢海】
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(織田夢海ベストラン)
織田は1本目、2本目のラン共にフルメイク出来ずに9位で迎えた3本目、一気に2位に躍り出るランを見せる。
以下、3本目のランでのトリック構成。[]はセクション名
[バンクからのフラットレール]フロントサイドブラントスライド
[ハバ]バックサイド50-50グラインド
[ダウンレール]フロントサイドフィーブルグラインド
[6段ハンドレール]キックフリップフロントサイドボードスライド
[バンク]バックサイド180キックフリップ
[8段ハンドレール]バックサイドノーズグラインド
このランで2位につけるが、4本目のランでオーストラリアの新星12歳のクロエ・コベルがスイッチトリックを武器に2位に浮上。最終的に見事3位で大会を終えた。
【スイッチトリックのスペシャリスト/堀米雄斗】
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堀米雄斗ベストラン
X Games千葉大会優勝者の堀米は、1本目のランで首位につける。
その後、2本目のラン終了時までトップを守るも3本目でヴィンセント・ミルウに首位を明け渡す。
最終4本目のランではシェーン・オニールがハンドレールでスイッチビッグスピンフリップ フロントサイドボードスライドや8段ステア(階段)でノーリーバックサイドヒールフリップなど、高難度トリックをフルメイクで滑りきりトップに。
この時点で堀米は3位で最終4本目のランに臨む。
以下、4本目のランでのトリック構成。[]はセクション名
[バンクからのダウンレール]ノーリーフロントサイド270ボードスライド
[6段ハンドレール]ビッグスピンフロントサイドボードスライド
[ユーロギャップ]ノーリーフロントサイドヒールフリップ
[ダウンレール]スイッチビッグスピンフロントサイドボードスライド
[レッジ]ノーリーフロントサイド180スイッチK(クルックド)グラインド
[6段ハンドレール]ノーリーバックサイド270ボードスライド
[バンク]360キックフリップ
[バンク]ノーリーインワードヒールフリップをミス。
[8段ハンドレール]スイッチ360フリップ リップスライド
メイクしたトリック8個の内、6個がスイッチやノーリーといった通常とは逆のスタンスで行う技。
※逆のスタンスでトリックをする事によって、難易度が上がる。
4本目に見事ベストランを披露するも、ノーリーインワードヒールフリップのミスが響いてなのか順位に変動はなく3位だったが、フルメイクならずとも表彰台に上がる素晴らしいランを見せてくれた。
【実在するストリートスポットでゴールドメダル/堀米雄斗】
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(ノーリーバックサイド270ノーズスライド)
リアルストリートベストトリックは、実在するストリートスポットにある10段のハンドレールで行われた。
スケートボードをする為に作られたスケートパークとは違い、エントリーの際に柱があったり、着地後すぐに芝生が見えたりするスポットで堀米は最後に、見えない方向に飛び上がってから空中で270度回り、板の先端でハンドレールを滑り降りる技、ノーリーバックサイド270ノーズスライドを決め、通算3個目のゴールドメダルを獲得した。
【X Games2022南カリフォルニア大会・ストリート男子リザルト】
1位 シェーン・オニール
2位 ヴィンセント・ミルウ
3位 堀米 雄斗
4位 ケルビン・ホフラー
5位 ナイジャ・ヒューストン
6位 マーク・スチュウ
7位 ジェイミー・フォイ
8位 イショッド・ウェア
9位 ダショーン・ジョーダン
10位 カルロス・リベイロ
男子ストリートメダリストの映像
(YouTube:https://youtu.be/h5nf2vOHrN0)
【X Games2022南カリフォルニア大会・ストリート女子リザルト】
1位 西矢 椛
2位 クロエ・コベル
3位 織田 夢海
4位 ライッサ・レアウ
5位 中山 楓奈
6位 西村 碧莉
7位 ポエ・ピンソン
8位 レティシア・ブフォーニ
9位 パメラ・ロザ
女子ストリートメダリストの映像
(YouTube:https://youtu.be/h-XOTIZ_l2A)
【X Games2022リアルストリートベストトリック・リザルト】
1位 堀米 雄斗
2位 ジェイミー・フォイ
3位 マット・バージャー
リアルストリートベストトリックメダリストの映像
(YouTube:https://youtu.be/ztFFLeZxedo)
文・小嶋勝美
スケートボードに関する情報を幅広く執筆する、スケートボードライター兼放送作家兼スケーター。10年間のお笑い芸人生活を経たのち、放送作家をしています。