癒し系女優の松本穂香は…もはやジブリ系ヒロインだ!

2019/10/24
石井隼人

2017年公開の映画『四月の永い夢』で第39回モスクワ国際映画祭・国際映画批評家連盟賞を受賞した新鋭・中川龍太郎監督の最新作『わたしは光をにぎっている』が11月15日から全国公開される。10月23日には東京のスペースFS汐留にて完成披露試写会が行われ、主演の松本穂香、共演の渡辺大知、徳永えり、光石研、中川龍太郎監督が参加したゾ。

銭湯・伸光湯を手伝う宮川澪役の松本は「澪と同じで私も器用な方ではないので、脚本を読みながら心に刺さってくるものがありました。中川監督はそういった部分もわかった上で私に演じさせてくれたのかな?と思う」とまるで当て書きのようなキャラクター設定に共感。完成版を観て「自分が出演している作品をここまで客観的に観ることができたのは初めて。不思議な気持ちになりました。温かい気持ちになったし、この映画に出演することができて良かったと思った」と手応えを感じていた。

また松本は澪について「どこか甘えて生きてきたところもあるけれど、実は芯の強い部分がある人」と分析し「私も意外と肝が据わっているね、と言われることがある。深いことを考えていないのかもしれないけれど、なんとかなるな…みたいな。頑張らないとなんとかならないけれど、なんとかしなきゃ!という気持ちで生きています」とポリシー告白。それに中川監督は「根っこにある強さが澪に似ている。撮影現場で僕が怒られましたから。澪について知ったような口で演出していたら、松本さんから『私が澪だから!』と…」と松本の強気な一面を暴露すると、徳永は「肝が据わっている!」と松本の女優としての意志の強さを称えていた。

本作にはスタジオ・ジブリの鈴木敏夫氏や詩人・谷川俊太郎氏から激賞のコメントが寄せられている。中川監督は「この作品は、飛躍できない時代の『魔女の宅急便』にするという気持ちで作りました。現代は若い人が質素だし、消費や都市への憧れがなくなっている。そんな時代に、澪が労働を通して誠実に生きて光を見つけていく…というのをコンセプトにした」と狙いを説明。

中川監督は松本が演じた澪を『魔女の宅急便』のキキに重ねたわけだが、松本は「松本さんは大枠でいうと、ジブリのヒロイン系だよね」と中川監督から言われると「それは喜んでいいんですか?」と暗に無邪気と言われているようで「?」。それでも「…でもいい表現ですね」と笑顔を見せてくれたゾ!

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石井隼人

映画好きエンタメ系フリーライター。「来るもの拒まず平身低頭崖っぷち」を座右の銘に、映画・音楽・芸能・テレビ番組などジャンル選ばず取材の日々。ありがたいことに映画作品のパンフレット執筆、オフィシャルライター&カメラマンを拝命されたり、舞台挨拶の司会をしたり…何でもやります!

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