スケートボードアマチュア最高峰のコンテスト「Tampa AM」にて堀米雄斗が4位!!

2016/11/14
放送作家 小嶋勝美

現地時間1112日〜13日にアメリカ・フロリダ州タンパにて行われた「Tampa AM」において日本人の堀米雄斗が4位という結果を収め、大健闘を果たした。

 

※表彰式の様子 一般社団法人日本スケートボーディング連盟公式Facebookより

 

Tampa AMとは?

※ TAMPA AMロゴ Skatepark of Tampa facebookより

 

アメリカ・フロリダ州タンパにて毎年開催されるアマチュアスケーターにとっての登竜門的な存在となっているコンテストでhttp://streetleague.comFOX系列FS1(有料)にて世界中に生配信されている。

 

このコンテストに出るために世界中から実力のあるスケーターが集結する。過去にこのコンテストで優勝したスケーターは名実共に最も注目を集め、世界で最も有名なスケーターとして活躍する者が多い。アマチュアスケーターの登竜門とはいえ、出場選手は全員どこかのカンパニーからスポンサーを受け活動し、プロとして活躍している者も多い。

 

簡単に説明するなら日本で言うところのお笑い芸人の登竜門である「キングオブコント」を想像してみてほしい。プロ・アマ入り乱れて日本一を競い、決勝戦は生放送でテレビ中継され、見事優勝者には賞金とレギュラー番組が与えられる。

 

まさにスケートボード界の「キングオブコント」的なコンテストである。

 

今回Tampa AMに参戦した日本人スケーターは堀米雄斗・池田大亮・池慧野巨・白井空良・西村碧莉・佐川海斗・戸倉大鳳・根岸空。そして誰でも参加フリーの「ボウルジャム」には西川誠が参戦した。

 

その中でも堀米雄斗が予選を1位で通過し決勝に駒を進めたが、決勝では4位に終わった。同じく決勝には今年7月に渋谷・みやした公園で行われた「World Cup Skateboarding」に参戦した「アレックス・ミルダー」も出場し、2位という結果を残している。

 

優勝は「DASHAWN JORDAN

最終ランで92点台を叩き出し会場がこの日一番の大盛り上がりを見せた。

 

若手以外も大活躍!

Instagramより @transworldskatejapan

 

実はこの「Tampa am」にはスケートボード・オリンピック日本チームの監督、西川たかし氏とコーチの早川大輔氏も35禁のオールドマンボウルジャムに出場して特別賞を受賞している!

 

スケート界の“今”が観れるコンテスト

Tampa AM」はまさにスケート界の“今”が観れるコンテストとなっている。なぜなら、彼らがこれからのスケート界を引っ張っていく若手だからだ。彼らの着ているファッションを見れば今の流行がわかるし、彼らのトリックを見れば今のスケート界のレベルがわかる。「このレベルのトリックは今や当たり前にやられていて、このトリックをしたら観客が盛り上がる」といった具合に。

 

まさかのブーイング!?

 

今回の堀米雄斗の活躍は運営側からしたら「意外」だったかもしれない。しかし日本で彼の活躍を見てきた人々からしたら、当然の結果だっただろう。

 

今年アメリカの有名なデッキカンパニー「BLIND」からフローを飛び越し、いきなりAMとしてスポンサーを受けるなど、確かな実力をつけていた彼は慢心することなく、コンテスト中も練習時間には何度もバンクやRの感触を確かめたり、レールやカーブの滑り具合を確認し微調整を重ねていた。

 

アレックスが2ndランで88点台を出し、堀米雄斗を抜き暫定1位になった瞬間も周りのスケーターはアレックスを祝福し盛り上がる中、彼は一人練習していた。

 

そして2ndランで完璧なランディングをメイク!89〜90点台は確実かと思われたランだったが、なんとジャッジは86点台。しかしその瞬間、会場からはブーイングが!それはまさに、その場で観ている観客を魅了し、味方にした瞬間だった。3rdランでは「DASHAWN JORDAN」が92点台を叩き出し、残念ながら表彰台に上がることはできなかったが、その滑りは明らかに観る者たちを魅了していた。

 

今回出場した日本人選手たちはこの貴重な経験をもとに来年は更なる活躍をしてくれるだろう。その時はきっと正確なジャッジの元、ブーイングではなく、板を叩きつける音(スケーターにとって拍手の意味)で会場が包まれるに違いない。

 

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放送作家 小嶋勝美
この記事を書いた人

放送作家 小嶋勝美

お笑い芸人として活動後、放送作家に転身。 スポーツ番組やバラエティ番組などに携わる傍ら、20年以上続けている大好きなスケートボードのライターとしても活動。 コンテスト記事の他、スケボーの情報や面白い発見を伝えていくと共に、スケートボードが持つ素晴らしさを多くの人に広めていきたいと思っています

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