寺田心くんのミラノ国際映画祭・主演男優賞受賞作「ばあばは、だいじょうぶ」を観る前に、読んでおくべき絵本とは…

2018/12/21
マガジンサミット編集部

快挙でございます。先日、人気子役の寺田心くんが、「ミラノ国際映画祭」史上最年少の10歳で最優秀主演男優賞を受賞されました。ちなみに、国際映画祭での年少受賞では、2004年のカンヌ国際映画祭で当時14歳だった柳楽優弥様が「誰も知らない」で男優賞を受賞されております。柳楽様の時にも大きな話題になりましたが、さらにマイナス4歳でございます。

その寺田くんの受賞作というのが、「ばあばは、だいじょうぶ」。主人公の男の子の祖母が認知症になり行方不明になってしまう物語。この二人を通して、認知症や介護という切実なテーマを優しい視点で描いた作品でございます。ちなみに公開は、来年(2019年)春の予定でございます。

受賞の報道を見て、どんな内容なのか気になっている方も多いいのでは…。実は、この作品には原作がございます。そちらで、いち早く内容を確認することは可能でございます。

「ばあばは、だいじょうぶ」(作:楠章子 絵:いしいつとむ 出版社:童心社)

2016年に出版。第3回「児童ペン賞」童話賞を受賞し、累計発行部数10万部を突破した絵本でございます。昨年の「青少年読書感想文全国コンクール課題図書」にも選ばれております。

内容はというと…。学校から帰るとまず、おばあちゃんの部屋に行って、その日あったことを報告する男の子、つばさ君が主人公。ところが、ある日、おばあちゃんの様子に変化が…。犬におやつを何度もあげるなど認知症の症状が出始めるのでございます。認知症は進み、ある日、おばあちゃんは突然、いなくなり…。

という話でございます。ネタバレするので、これ以降はご自身でご確認くださいませ。

ちなみに、作者の楠様は、祖母も母親も認知症で、母親の介護をされております。最初の頃は、仕事が忙しいのを言い訳にに、父親に母の介護をまかせっきりだったとか。それが、あることをきっかけに、「守るべき存在」なんだと気がついたそうでございます。

絵本の最後には、こんな言葉を綴られていらっしゃいます。

「守るべき存在がいるのに、私やつばさのように目をそらしている人、どうしていいかわからなくなって人に、この絵本が届きますように」。

さらに、ちなみにでございます。今年9月に公開になった新日本プロレスのエース、棚橋弘至様の初主演映画、「パパはわるものチャンピオン」にも、寺田心くんが出演いたしております。

実はこちらも、絵本の実写化でございます。なにかと絵本と縁のある寺田心くんでございます。ご興味のおありの方は、こちらの映画、絵本も「ばあばは、だいじょうぶ」の公開前に、チェックしてみてくださいませ。

(文:絵本トレンドライター N田N昌)

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