アポイントメールも生成AIが作成して時短に!三井住友ファイナンス&リース株式会社が人材を大きくバワーアップできる生成AIツールを発表

2024/12/16
マガジンサミット編集部

三井住友ファイナンス&リース株式会社(SMFL)は、2030年に向けたDX戦略「drive DX 2030」の一環とし、自社開発の生成AIツール「SakAI(仮称)」を初公開した。それに伴いラウンドテーブルを開催、当日は社員の3名より詳しい説明があった。

三井住友ファイナンス&リース(グループ)は、リース、割賦、ファイナンス、レンタル、デジタルなど、経営課題解決に資するソリューションを提供する総合リース会社。登壇したSMFL理事・デジタルラボ所長 藤原 雄氏とSMFL DX 推進部 上席部長代理 縄野 雄大氏より、なぜ、生成AIツール「SakAI(仮称)」の開発に至ったのか、それによりどんな効果があるのかという点について次のような詳しい説明があった。

「SakAI」は、SMFL の SaaS プロダクト「assetforce」をさらに進化させる革新的なツールだ。「assetforce」は、固定資産管理、不動産アセットマネジメント、サプライチェーン全体を横断する資材管理など企業活動におけるモノの管理の一元化と業務プロセスの変革を通じて、DXを推し進めるプラットフォームとして成長している。

例えば工場などでの機械部品などの消耗品管理、倉庫にある商品の管理、太陽光発電所の発電量管理、商業ビルなどのテナント契約・物件の収益等の管理など幅広い業種・資産を管理・分析ができる。しかし幅広いからこそ、それぞれのお客様にフィットした提案が必要となると藤原氏は説明。

幅広い業種の企業をサポートしているセールス部門は提案資料の作成から、企業へのセールスのアプローチだけではなく、契約後は運用開始に至るまでをプロジェクト化。「assetforce」導入後はシステムの初期設定など導入支援チームとして、お客様と二人三脚で進めていく。ナレッジを豊富に蓄えたセールス人材になるまでは時間がかかることもあり、人材が不足している。

また、細部まで支援ができるまでの人材に育てるのにも時間がかかるため、人材のDX化として生成AIツール「SakAI(仮称)」を進めることとなった。これにより、お客様の課題に即した質の高い提案活動の実現が可能となると縄野氏も語った。

生成AIツール「SakAI(仮称)」は極めて短期間で開発・実証まで至ったものだと言う。これは元々、三井住友ファイナンス&リース株式会社(SMFL)がこの分野で高いナレッジを持っていたことにも起因していると藤原氏は話した。

当日は生成AIツール「SakAI(仮称)」のデモンストレーションもあり、SMFL デジタルラボ スペシャリスト 寺尾 宣彦氏から具体的にどのようなことができるのか説明もあった。

デモンストレーションのシナリオ設定としては下記だ。

■セールス部門の営業担当(ジュニアクラス)

■自身の顧客に久々の訪問予定

■お客様には「assetforce」は未提案。想定される顧客課題に直結する打ち手として、アポイント獲得のフックにしたいと考えている

デモンストレーション①過去の導入事例検索

「コンクリートメーカーの事例教えて」「製造業で売上高100億円規模の事例を教えて」と入力すると、生成AIが答えてくれる。そのため事前調査も時短でこなせる。

デモンストレーション②アポイントメール作成

意外に手間がかかるアポイントのメール作成も生成AIが作ってくれる。

その他、assetforce configシート作成、提案サポート、お客様訪問時のプロセス整理・ワークフロー作成自動化なども可能とのことでデモンストレーションで見ることができた。文字だけでなく、表にもまとめてくれて、とても便利。この分野だけではなく、さまざまな業種で重宝される機能で、将来の働き方の変革にも繋がりそうだ。

「SakAI(仮称)」は学習能力があり、使えば使うほど成長していく。これによりトップセールスのスキルを全社共通の資産として形式知化・共有できるのだ。

現在、セールス現場における「SakAI(仮称)」のプレ運用を実施。全国各地の営業部店(全40部店)において実証利用を開始し、フィードバッグを基にした学習追加・チューニングを行なっていて次のような声が上がっている。

「提案時のトークを考える際のアドバイスがとても現実的!」

「iPhoneでも使えて提案前後の隙間時間に活用中!」

「メールの文案作成は時短に役立つ!」

「効果的な回答を得るための質問はどうすれば?」

「会話と関連した資料をダウンロードできるようになってほしい」

このような声もあり、「SakAI(仮称)」が人材を大きくバワーアップできるツールとなっているのがわかる。また、いい声だけでなく、課題や改善点もヒヤリングすることで、現場で磨きをかけている。

今後はセールスの初動対応部分に留まらず、セールスフェーズや導入・運用フェーズの全般において生成AIの活用機会を拡大させていき、お客様の課題解決に貢献していくと、発表会では語られ、今後の動向も楽しみだ。

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