大学病院で手術の腕を磨き、2024年5月に「めめ眼科船橋」を開業した安田向壱氏。地域医療に貢献することを目指し、一般眼科から日帰り手術まで幅広い医療を提供している。専門性が求められる白内障や硝子体(しょうしたい)手術にも対応し、遠方から通う患者も多い。一人ひとりの患者と誠実に向き合う安田氏に、眼科の道を志したきっかけや地域医療への思い、今後の展望を伺った。

大学病院で硝子体をはじめ、専門的な手術経験を積んだ
医師の両親のもと、小さい頃から医療が身近にある環境で育ちました。母は市川市で眼科を開業し、地域のかかりつけ医として患者さんに寄り添ってきました。その姿を間近で見て育った私は、自然に医師を志すようになったのです。
高校時代にバスケットボールをしていたこともあり、最初に憧れたのは整形外科医でした。しかし、医学部を卒業後、研修医として内科、外科、整形外科などさまざまな診療科を回るうち、眼科に惹かれるようになりました。手術後、症状が改善して喜ぶ患者さんがとても多く、やりがいを感じる領域だと実感しました。
研修を終えた後、順天堂大学医学部附属浦安病院眼科に入局し、眼科の外来診療や手術治療を中心に研鑽を積みました。ここでは白内障や緑内障、眼形成などの手術を行いましたが、そのなかでも硝子体手術の技術を高められたことは、私にとって大きなプラスとなりました。網膜・硝子体疾患に特化した眼科だったため、若いうちから多くの患者さんを担当し、専門性の高い手術経験を積めたことが、開業する際の自信につながったと感じています。

すべての手術に対応できる数少ない眼科医として、千葉県船橋市で開業
もともと地域医療に貢献したいという思いがあり、船橋市での開業を決めました。出身は隣の市川市ですが、船橋市は通っていた高校からも近くなじみのある場所です。船橋市は大きな都市で住宅も人も多いものの、駅から離れると眼科がほとんどありません。今までの経験を生かし、地域に住む皆さんの目の健康を支えたい。その思いから、この地を選びました。車で来院する患者さんもいらっしゃるため、広い駐車場を用意できる点も決め手となりました。
当院では一般眼科や小児眼科のほか、日帰り手術にも対応しています。白内障から緑内障の初期、硝子体の手術まで、幅広く対応できる眼科医は、全国的にも多くなく特に千葉県では数が少ないです。特に硝子体手術には高度な技術と経験が求められるため、対応できる眼科医は限られています。白内障に比べると硝子体の疾患は少ないのですが、網膜剥離や目の奥に出血がある場合は、当院で手術が可能です。手術時間は症例によって異なるものの、1時間程度で日帰りできます。日帰りでの対応が難しい場合は、大学病院にご紹介しています。
当院で行う手術のなかでも、9割を占めるのが白内障手術です。年齢とともにほとんどの方が白内障になるため、ものが見えづらくなり、日常生活に不便を感じて手術を希望する方が多いです。手術は通常、10~20分ほどで終わり、1日眼帯をつければ翌日から普段通りに過ごせます。白内障手術後にできるだけ眼鏡を使いたくない方には、自由診療(選定療養)になりますが、多焦点眼内レンズを使用することもできます。

現状に満足することなく、地域で提供されていない医療を積極的に導入していきたい
当院のキャッチフレーズは「見える喜びをあなたにも」です。開業にあたり、患者さんに伝わりやすいものにしようと自分で考えました。治療の結果に医者だけが満足しても意味がありません。眼科の良さは、患者さんが治療による改善を実感しやすい点だと思っています。もちろん全員がいい結果になるとは限りませんが、見える喜びを多くの方々と共有できるよう、日々努力を重ねています。
また、医師として心掛けているのは、患者さん一人ひとりをお名前で呼ぶことです。外来診療で多数の患者さんに対応する際でも、決して流れ作業にならないよう心掛け、必ず患者さんのお名前を呼んで話しかけています。診察の最後にはなにかわからないことや聞きたいことがないか聞くことでしっかり治療内容が共有できているか確認し、患者さんが主体的に診察に参加できるよう、リラックスできる環境づくりに努めています。
常に大事にしているのは、現状に満足せず、新たな取り組みを続ける姿勢です。周りの病院では実施されていないことでも、積極的に取り入れるクリニックにしていきたいと考えています。現在は外来診療や日帰り手術を中心に行っていますが、将来的には眼内コンタクトレンズ(ICL)の導入などを検討しています。また、目薬だけでは改善しきれない疲れ目の方には、目元のエステなども取り入れたいと思っています。
開業から1年足らずですが、今は地域の皆さんに「目に関する悩みを何でも相談できるクリニック」として知っていただく段階だと感じています。来院された方々が、自分の親族や知り合いに「ぜひおすすめしたい」と思えるようなクリニックを目指して、これからも全力を努めてまいります。

めめ眼科船橋
https://mei-mei-funabashi.com