20日オープンの絶滅体験レストランで絶滅した未来を一足先に体験してきた

2019/04/15
高城つかさ

2019年4月20日(土)環境問題を体感しながら真剣に考える体験型ショー『絶滅体験レストラン』が原宿Kawaii Monster Caféにオープンします。『絶滅体験レストラン』は、地球に生息する生態系が絶滅していく過程を、”絶滅危惧種”に扮したダンサーやミュージカル俳優によるショーで描いたり、”残された生物”を調理したメニューを提供したりすることで、五感で「絶滅」を味わえるレストランです。ここでは、オープン前に行われた試食会の様子をお届けします。

150分に及ぶショーには、ダンサーやマジシャン、ミュージカル俳優が出演。人類以外の動物が絶滅するまでの様子を描きます。ショーのあとにいただけるコース料理は、食の雑誌『RiCE』の編集アドバイザーやシェフとして活躍する森枝幹と、昆虫食伝道師・篠原祐太が『絶滅体験レストラン』でしか楽しめない創作レシピをプロデュース。主催・WoWキツネザルさんによる解説とともに、試食会が進められました。

――『絶滅体験レストラン』を主催したきっかけについて教えてください。

僕は「WoWキツネザル」という名前でMCをしているのですが、2年前にマダガスカルでドキュメンタリー作品を企画から立ち上げたときに、現地でなくなっていく森や絶滅していく動物を間近でみて、何かを変えたいと心を動かされたんです。帰国してから環境のイベントに出演しても、興味のある人しか集まっていないし、意識が高すぎてついていけないところもあって……。僕が違う形でいろいろな人に届けられないかと思い、主催しました。

――150分間のショーや特別メニューなどさまざまな見どころがありますが、WoWキツネザルさんの思う見どころは何ですか?

コース料理は6つ・パフォーマンスは4種類あるのですが、五感を使って"絶滅した未来"を体験できるのが見どころです。我々は絶滅とは段階があるものだと思っているので、メニューごとに時代が進んでいき、絶滅に近づく仕組みになっています。

ウェルカムドリンクは、過去をイメージしてヤマトタチバナという日本で唯一遺伝子が変わっていない果実を使いました。

前菜は現代ということで、色とりどりの極彩色の贅沢なサラダを提供します。

ここから未来へいきます。2030年になるとごみの量が倍になると言われているんです。すると、魚よりもごみの量が増えてしまいますよね。そこで僕たちは「食卓にごみが混ざる未来が来るのではないか」と考えて、プラスチックごみが入ったメニューを作りました。

さらに、2100年には熱帯雨林がなくなると言われています。続いての肉料理では、森がなくなった世界で最後の肉をかきあつめてなんとか作った「地球最後の肉を作ったあいびきハンバーグ」と名付けました。

もっと遠い未来では、昆虫と人間しか住んでいないかもしれない。そこで昆虫食のリゾットを提供します。だんだんと「いま食べているものがなくなるかもしれない」と思っていただけるはずです。

最後のデザートは昆虫すらいなくなり、人間だけが住んでいる世界で「孤独な味のするデザートを用意。このデザートにもある秘密が隠されています。当日、楽しみにしていてください!

――さいごに、これから来場される皆さんへ「楽しみ方ポイント」をお願いします。

絶滅体験レストランでは、人間が絶滅するのではなく、人間以外が絶滅したら、という世界を描いています。皆さんの身近にある「食事」というところと一番遠くにある「絶滅」を掛け合わせているので、このイベントをきっかけに環境保全に対する意識が変わればうれしいです。第2弾、第3弾と続けられたらと思いますので、よろしくお願いいたします!

原宿Kawaii Monster Café にて4月20日(日)にオープンする『絶滅体験レストラン』は、クラウドファンディング「CAMPFIRE」にて支援金額100万円を達成。オープン前から反響のあるイベントです。5感を使って絶滅を体験することで、明日の過ごし方が変わるかもしれませんよ。

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高城つかさ
この記事を書いた人

高城つかさ

1998年生まれのフリーライター&フォトグラファー。おもにエンタメ・旅に関する記事を執筆中。2.5次元作品情報サイト『2.5news』内にて企画・構成・インタビューを担当している #イケメンコレクション を連載中。その他『バスとりっぷ』『旅モニ』『SAGOJO』など。映画館巡りと読書がすき。【Twitter】 【instagram】

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