歴史的アップライトピアノ「明子さんのピアノ」の音色をデジタル音源化。80年前の音色が電子ピアノから響いた夜

2025/11/28
マガジンサミット編集部

広島の原爆の記憶を受け継ぐ一台のアップライトピアノ「明子さんのピアノ」。カシオ計算機はこの「明子さんのピアノ」の歴史的な響きを未来の世代へ届けるデジタル音源化プロジェクトを実施。

10月15日(水)に開催された「被爆80周年 Music for Peace 明子さんのピアノ」支援コンサ ートにおいて、デジタル音源化によって再現された「明子さんのピアノ」の音が初めて披露されました。

明子さんのピアノについて

「明子さんのピアノ」は1926年に製造されたピアノで、当時、広島に住んでいた河本明子さんが所有していたもの。1945年8月6日の広島原爆投下により明子さんは被爆し、翌7日に19歳で帰らぬ人となりました。

明子さんが所有していたピアノも被爆、損傷を受けましたが、調律師の坂井原浩さんによって修復が行われ、被爆から60年が経った2005年に修復を完了。現在は広島市平和記念公園内の「広島市レストハウス」に展示されています。

「明子さんのピアノ」は製造されてから100年近い年月を経た今、多くの音楽家による演奏を通じて平和へのメッセージを発信し続ける歴史的な楽器となっています。

被爆ピアノの“音の記憶”をデジタルで未来へ繋ぐ

今回のプロジェクトは、「『明子さんのピアノ』の響きは、平和へのメッセージとして世代と国境を越えて受け継がれる」という想いのもとに、「明子さんのピアノ」の音をデジタル音源として再構築し、カシオ計算機株式会社のCELVIANOを通してその響きを再現しました。

「明子さんのピアノ」の音と平和への想いをデジタル音源として未来に継承していきます。

同コンサートには、世界的ピアニストのマルタ・アルゲリッチ氏、同氏と親交の深いピアニストの酒井茜氏、次世代を代表するピアニストでありカシオ電子楽器アンバサダーの角野隼斗氏が出演し、平和への祈りを込めた演奏を行いました。

コンサートでは実物の「明子さんのピアノ」での演奏も行われ、実際のピアノの音色と、デジタル音源で再現された音色が重なり合い、会場にはテクノロジーによって時代を超えて繋がった音楽が響き渡りました。

「驚きを身近にする力で、ひとりひとりに今日を超える歓びを。」という社会的な志を持ち、常に新しい価値を創造してきたカシオ計算機が手掛けた今回のプロジェクト。デジタル音源化という手法で次の世代へ「音の記憶」を届けることにより、世界の平和を願う心が多くの人へ伝わっていきました。これからもこのピアノの音色と平和への想いがより大勢の人々に届いてくれればと思います。

今回のコンサートの模様を収めた映像やインタビューを含むコンテンツは、カシオ計算機のスペシャルサイトにて公開予定となっています。

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