“日本のおもてなしを世界のOMOTENASHIへ”をスローガンに「OMOTENASHI NIPPON 実行委員会」が日本の優れた商品・サービスを発掘・認定し、国内外に発信するプログラム「OMOTENASHI Selection(おもてなしセレクション)2018」の、受賞発表式典が八芳園(東京都港区)にて開催されました。
写真)金賞のプレゼンターを務めた俳優の別所哲也さん
第4回目となる今年は過去最高となる493件の応募があり、【商品部門】117対象【体験サービス部門】24対象が受賞。そのなかから金賞28対象・特別賞(地域ブランド賞、おもてなしギフト賞、外国人選定員賞、郵便局のネットショップ賞、ANA賞)10対象が選出され、全受賞商品の紹介とともに受賞事業者へトロフィーが手渡されました。
OMOTENASHI Selectionとは?
「OMOTENASHI Selection(おもてなしセレクション)」は、受け手のことを思いやる心やアイディア、伝統を継承しながらも現代に向けて改良を重ねる創意工夫の活動など、日本の魅力である“おもてなし”心あふれる商品・サービスを発掘・認定し、国内外に発信するプログラムです。
選定は、百貨店バイヤー、ディストリビューター、雑誌の編集者など、貿易・流通・メディアなどに関係する日本人有識者と、日本に在住経験のある世界8地域の外国人選定員による書類選定と対面・ヒアリングおよびタッチ&トライ形式の2段階にて行われます。
思わず人に伝えたくなるような、優れたOMOTENASHI体験を提供する商品・サービスを、日本国内をはじめ世界各国へ向けた広報・販路支援を通して、新しい消費の拡大や日本企業全体の世界的な販売力向上につながることを目指しています。
日本的なエッセンスをどう見せるか?
「OMOTENASHI NIPPON」を主催・運営するENGAWA株式会社は、1970年に創刊の英字誌としては日本で最も歴史のある英字ライフスタイル誌・ウェブマガジン「Tokyo Weekender」を出版し、日本の今を伝えるジャパンブランド・リレーションカンパニーです。
写真)「Tokyo Weekender」編集長 アンマリー・ラック氏
代表取締役の牛山隆信氏は、「OMOTENASHI Selection」の選定基準について「かならずしも、地域ならではの特産物や伝統的な要素がマストではなく、今の時代にあった素材や機能なども重視している」と話します。
写真)ENGAWA株式会社 牛山隆信氏
「以前、応募された商品で、熟成醤油をフリーズドライにした「ソイソルト」(かめびし屋/香川県)がありました。「液体でないため持ち運びに便利で空輸にも適しています。また、フレーバーとしてふりかけることで、食材の色合いなどを崩すことなく、フレンチ・イタリアンなどの料理を美しく盛りたてることができる。まさに“おもてなし”の心にふさわしいアイディア商品だった」と、牛山氏は振り返り、今までになかった日本的で現代的な感性のある商材やサービスが求められていると感じているそうです。
そのようなニーズに応えるかのように「OMOTENASHI NIPPON」がスタートした4年前よりも、もともとメーカーから受注していたBtoB企業が、その技術力を活かし一般の消費者にむけ開発した商品や、熟練の職人と若手デザイナーとのコラボレーションなど、技術×感性が調和した和モダンなアイディア商材が増えてきています。
写真)インパクトのある見た目と機能性。First lady model tatami tote (大) 倉敷帆布4号製/青柳畳店
特に2018年度は、テーブルシーンでの商材が目立つそうで「それだけ海外での和食シーンが増え、外国の方をお招きする機会が多くなってきた証ではないか」と話し、OMOTENASHI文化のグローバル化を感じていると話します。
写真)テーブルに日本の華やかさを。Kimonoボトルカバー/株式会社陶花
写真)竹の保冷性を利用したワインクーラー。「BAMBOO COOLER」/イッチク・カルチュアバリュー株式会社
写真)桝も記念に飾っておける(塩)。Math Salt/有限会社大橋量器
写真)日本国内でも喜ばれそう。フルーツブーケ®/プレジール株式会社
牛山氏は「着物・和食・抹茶など解りやすい日本的エッセンスのある商品は喜ばれるが類似品も多く、それだけでは一時的なブームで終わってしまう。より、海外のライフスタイルにあわせチューニングされた“便利”で驚きに満ちたOMOTENASHI商品やサービスが市場活性化の鍵ではないか?」とし、さらに「生活に密着したアイディア商材やサービスは、海外だけでなく日本人にもウケが良く国内外で需要がある」とヒットの秘訣を分析しました。
写真)医療器具屋さんが作った耳かき/三祐医科工業株式会社
写真)360do BRUSH/株式会社STBヒグチ
写真)fucica/合同会社CACARI
写真)急須 毬あそび /株式会社岩鋳
写真)きらめくクラッチバッグ/岡本織物株式会社
写真)Hiragana/Hiragana
また、今後について、「「OMOTENASHI Selection」では、発掘の面が強かった。東京2020の開催も迫り、ますますインバウンド需要が増えるなか、より海外へむけPRし具体的なセールスに繋げてゆきたい」と展望を語りました。
写真)「OMOTENASHI Selection 2018」の全受賞者の皆様
受賞商品は「OMOTENASHI Selection」の公式オンラインショップをはじめ、国内での催事イベント・展示会、他、郵便局のネットショップ、ANA会員向けの流通サービスなどで注文することができます。また、海外では、台湾・中国・マレーシアなどの日系百貨店や大手百貨店を順次巡回する予定です。
「OMOTENASHI Selection 2018」全141の受賞対象の詳細は、特設ホームページまで。https://omotenashinippon.jp/selection/