38年ぶりの大発見?噂のカワウソに詳しくなれる!あべ弘士の絵本

2017/09/09
N田 N昌

夏が終わりました。2017年の夏のビッグニュースといえば、人気女優の武井咲とEXILEのボーカル・TAKAHIROの結婚&妊娠報道。そして、なんといっても、「長崎の対馬で38年ぶり! カワウソ大発見」「絶滅種のニホンカワウソが実は生息していた!?」というというニュースでございます。…

 

※写真はイメージ

カワウソは明治時代頃までは全国に分布しておりましたが、毛皮目的の狩猟や生息する河川の環境悪化から、1979年に高知県須崎市で目撃されたのを最後に姿を消し、環境省は絶滅の烙印を押しておりました。カワウソは世界に10種類以上おりますが、今回発見されたのが、上記の絶滅したとされる「ニホンカワウソ」の可能性もあるとのこと…。

 

このニュースを見て、「カワウソって可愛い!私もカワウソ、飼ってみたい」と思われた方もいらっしゃるのでは…。実際に飼うことは可能でございます。ただ、カワウソを飼うのは、すこぶる大変なのでございます。

 

まず、お値段。100万円程度でございます。さらに、繁殖が難しいことから入手困難な状況が続いており現在予約でいっぱい。さらにさらに、飼育はとっても手間がかかり大変なのだとか。

 

そこで今回は、カワウソを飼いたくても飼えない、でも傍に置いてきたい、そんなカワウソ好きの方に、絶対オススメの「カワウソ絵本」を絵本専門士のNN昌がご紹介させて頂きます。その絵本がこちら。

 

 

「かわうそ3きょうだい」(作・絵:あべ 弘士)

あべ弘士様の「かわうそ3きょうだい」シリーズでございます。春夏秋冬、それぞれでカワウソが活躍する人気4部作でございます。あべ様は、映画にもなって大ヒットした絵本「あらしのよるに」の絵を担当されていることでも有名。簡単にあべ様のプロフィールをご紹介すると…、

 

あべ弘士様は、北海道旭川市生まれ、1972年から25年間、旭山動物園に勤務。その後、絵本作家となられたという異色の経歴の持ち主。これまでに描いた動物絵本は約150冊!日本一、いや世界一の動物絵本作家でございます。

 

なにがスゴイかって、描かれている動物の行動に嘘がないのでございます。25年間の知識の裏付けのもと動物を描かれております。

 

 

ちなみに、「かわうそ3きょうだい ふゆのあさ」のなかで、カワウソが雪の積もった丘を登っていき、登り切ったところで雪の斜面をスーッと滑り台のように滑り下りるシーンがございますが、こちら、「こんなことして遊んでいたらかわいいかな」と適当に描かれているわけではございません。ちゃんと、滑り台遊びをカワウソはするのでございます。その姿はちゃんと観察されているのでございます。

 

ちなみに、あべ様によると、哺乳動物は子供の頃、みんな遊ぶのだそうです。その中で狩りを覚えたりするのだとか。

 

そんなあべ様の大人気作が「かわうそ3きょうだい」シリーズでございます。

実は、あべ様が一番好きな動物がカワウソなのでございます。飼育係に間もない頃にコツメカワウソの飼育を担当。当時、カワウソの部屋に入って一緒に寝ていたのだそうですが、カワウソは濡れた体であべ様の上に乗っかってきては、あべ様の服で体を拭いたり、さらに、器用な前足で服のボタンをはずしたり、ポケットから飼育手帳を取り出して水洗いをしたり…。

 

そんなことをしているうちに、大好きになられたそうでございます。ちなみに、カワウソの飼育には水場が必要なのですが、陸に上がった際には、体が濡れているのを嫌うそうで、体を拭くための毛布やアサヌノなどを用意しておかないといけないのだそうです。今度、動物園に行かれた際には是非、チェックしてくださいませ。

 

そんなカワウソ経験を持つ絵本作家が描いたカワウソ絵本にかなう絵本は、世界中どこを探してもあるわけないのでございます。まさに世界最強のカワウソ絵本なのでございます。

 

ぜひ、カワウソの代わりに、あべ弘士様の絵本「かわうそ3きょうだい」をお手元に置いて愛でてみられてはいかがでしょうか…。(文:N田N昌)

 

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N田 N昌
この記事を書いた人

N田 N昌

放送作家・ナンセンス絵本マニア 「有田とマツコと男と女」「レゴニンジャゴー(アニメ)」 「天才テレビくんMAX」「小島慶子のオールナイトニッポンGOLD」 など、テレビ・ラジオ番組の構成脚本を担当。

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