「女の子は消防士になれないの?」と悩む4歳の少女に、世界中の女性消防士から応援メッセージが届いたというニュース、ご存知でございますでしょうか。
元フジテレビの人気女子アナで現在、報道キャスターの長野智子さまが編集主幹を務めるハフポスト(元ハフィントン・ポスト)日本版で、先日紹介されておりました。
改めて、ことの経緯をご紹介すると…
この女の子の母親であるイギリスの女性ジャーナリスト、ハナー・サマーズさまのTwitterでのつぶやき(1月18日付け)が発端でございました。ある日、家に帰ってきた娘が、「男の子だったら、消防士になれたのに…」と。
それを聞いた母親は、もちろん、「そんなことないわよ。女の子も、消防士になれるわよ」と答えました。すると娘は、「本に載っている消防士さんは、みんなお兄さんやおじさんばっかり。私ひとりだけ女の子になっちゃう」と、…。
そこで、母親は、「こういう風に考えている娘に見せるべき動画や本を教えて!」とツイッターでつぶやいたのでございます。
すると、イギリスはもちろん、世界中の消防士からツイートが届いたのでございます。「私たちの消防署には男女ともたくさんいますよ」「あなたも消防士になれますよ!」「誇りをもって大きな夢をかなえましょう」などなど。写真や動画付きでございます。
それらのツイッターに対して、娘のエスメちゃんは感謝の意味を込めて、消防士になった自分を描いた絵をツイッターに送ったとか。
SNS絡みのニュースではネガティブなものが多い昨今、とても素敵な話題でございました。どんなメッセージが届いていたのか詳しく知りたい方は、検索してみてくださいませ。
そんなニュースを読んだ直後、たまたま試写会で観た映画が、こちらの映画でございました。すごい偶然でございます。(この映画の関係者も、エスメちゃんに応援ツイートしてるかもしれません)
『ビリーブ 未来への大逆転』試写☆米国史上初“男女平等裁判”を起こした実在弁護士にフェリシティ・ジョーンズ。夫役アーミー・ハマー。法律用語や手続きなどを略さず描いていた点に感服!監督は『ディープ・インパクト』などのミミ・レダー。題名は『ドリーム』と似てるけど^^;爽快感も同じ pic.twitter.com/vloIVyw0ln
— 大瀧幸恵 (@yukieohtaki8181) 2019年1月9日
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3月22日から日本で公開になる映画『ビリーブ 未来への大逆転』でございます。話題作でございます。最近流行の実話系でございます。主演は「博士と彼女のセオリー」「ローグ・ワン スター・ウォーズ・ストーリー」のフェリシティ・ジョーンズさま。
史上初の男女平等裁判に挑んだ女性弁護士を描いた映画でございます。ちなみに、この弁護士というのがルース・ギンズバーグさま。85歳にして現役の最高裁判所判事、アメリカの女性やマイノリティの地位向上に貢献した人物として、アメリカでは超有名な方でございます。
映画の中で、主人公のギンズバーグさまが作った書類に、「セックス」という言葉が多く、女性秘書が「ジェンダー」という言葉に変えた方が、印象がいいのではないかと助言。その助言を受け入れて、ギンズバーグさまが書き直してと願いするシーンがございました。
「ジェンダー」という言葉がアメリカの女性解放運動・フェミニズム運動から生まれた用語であると言われていますが、ここからでてきたのかな…などと思ったりいたしました。
ちなみに、セックスもジェンダーも、訳は両方とも「性別」でございます。知恵蔵では、「生物学的な性差をセックスというのに対して、社会的、文化的に形成された男女の違いをジェンダーと呼ぶ」と定義されております。
話は脱線いたしましたが、是非、男の世界と思われている職場、ジャンルで夢をかなえたいと思っている女子には必見かと。物語も秀逸でございます。4月から新生活、社会人スタートという女性にもいいかもしれません。是非是非。
さらに、長くなりますが…
絵本トレンドライターとして、ひとこと付け加えると…。
最近、絵本でもジェンダーを意識したものが増えております。工事現場で働く車たちを紹介した幼児向け絵本に、その乗り手として男性だけではなく女性も登場させていたりなど。
ちなみに、人気ロングセラー絵本の「ぐりとぐら」も、男の子なのに赤い服を着ているという意味では、ジェンダー絵本なのかも…でございます。
(文:絵本トレンドライター N田N昌)