宮部みゆき作品が絵本でスピンオフ!上質な大人絵本「ヨーレのクマ―」

2017/02/10
N田 N昌

スピンオフと言えば…「ハリー・ポッター」のスピンオフ映画「ファンタスティック・ビースト」が話題になっておりましたが…、古くは、織田裕二主演の「踊る大捜査線」。「容疑者 室井慎次」、「逃亡者 木島丈一郎」、「交渉人 真下正義」、「弁護士 灰島秀樹」などが有名。今だと、アベンジャーズでしょうか…。

 

映画、ドラマの世界ではよく目にする「スピンオフ」ですが、なんと今回、ご紹介するのは、小説から絵本へのスピンオフ。異種格闘技ならぬ、異種スピンオフでございます。それも、「ソロモンの偽証」でもお馴染み、ミステリーやファンタジー、ホラーなど数々の傑作を輩出されている人気作家、宮部みゆき先生の作品でございます。

 

どういうことかというと…2015年に出版された宮部先生のミステリー小説「悲嘆の門」、こちらの中に「ヨーレのクマー」という絵本が登場するのですが、これを実際に絵本化しちゃったのでございます。

 

 

小説の中に、株式会社クマーという名前のサイバー・パトロールを行う会社が出てくるのですが、その社名の由来が、その社長が子供の頃好きだった絵本に出てくる怪獣の名前で、それを知った主人公が古書店でノルウェーの翻訳絵本「ヨーレのクマー」をみつけるというシーンがございます。

 

このシーンで出てきた架空の絵本だった「ヨーレのクマー」が今回、実際に出版されたということなのでございます。

 

 

そして、本題の「ヨーレのクマー」の内容ですが、悪い怪獣からヨーレの街を守っている透明な怪獣クマ―の物語。ここまで聞くと、怪獣も登場するので子供向けと思われる方もいらっしゃるかもしれません。ご安心ください。ほぼ100%大人向けでございます。オチは言えませんが、大人がいろいろ考えさせられる内容になっております。

 

そして、もうひとつ。この「ヨーレのクマー」の大人向けな理由として…とにかく絵が美しい!「魔女の宅急便」や「ハウルの動く城」「虚空の旅人」をはじめ、SFファンタジーの分野で多数の作品を手がける佐竹美保さんのこの絵は、部屋に飾って置きたくなること間違いなしでございます。

 

この「ヨーレのクマ―」、典型的な大人絵本でございます。宮部ファンで、まだ大人絵本デビューしておられない方、是非、ご体験ください。また、せっかくのスピンオフ作品でございます。どうぞ、「悲嘆の門」と「ヨーレのクマー」、セットでお楽しみくださいませ。

 

 

ちなみに、宮部さんの絵本はこれが2冊目。

1冊目も大人絵本でございます。こちらは、当時、かなり話題になったのでご存じの方も多いかも…。

 

 

岩崎書店から出版されている怪談えほんシリーズのひとつ、「悪い本」でございます。発売当時、「怖すぎる」「シュールすぎる」「怖すぎて子供にはどうなの?」「宮部作品らしい」という声が続出しておりました。そりゃそうです。テーマは、人間の持つ悪について。大人が読んでいろいろと考えさせられる絵本でございます。是非こちらも…

 

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N田 N昌
この記事を書いた人

N田 N昌

放送作家・ナンセンス絵本マニア 「有田とマツコと男と女」「レゴニンジャゴー(アニメ)」 「天才テレビくんMAX」「小島慶子のオールナイトニッポンGOLD」 など、テレビ・ラジオ番組の構成脚本を担当。

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