スケートボードで震災復興? 今、子供達の未来のために出来ること

2016/04/28
放送作家 小嶋勝美
施設を貸してくれている会社との契約があと1年くらいという期限付きのパークではありますが、みんなの応援次第で延長もあるりうるそうです。

 

勝又さんは「石巻を元気づける、世界に向けたサブカルチャーの発信基地でありたい」とも言います。実際、パークの広い敷地を利用して音楽ライブも多数行うなど、スケートボードだけでなく、広く交流の場になっています。

 

しかし、なんといっても一番の目標は新しい才能を発掘し育てることです。2020年東京オリンピック追加種目有力候補でもあるスケートボードで「石巻から世界へ羽ばたいてほしい」。

 

勝又さんのその想いは拡散し、日本のスケートシーンを支えてきたプロスケートボーダーの荻堂盛貴さんが主催するスケートスクールもONEPARKで定期的に行われるなど、今、スケートボードは東北中心に盛り上がりを見せています。

 

「正直、貯金を切り崩してやってますが、子どもたちの笑顔は天秤にかけられない。義務教育では教えてくれない“感性”を育てる場所であれたらいいと思います。」と勝又さん。

 

熊本にむけて想うこと

ONEPARKの震災当時から残る壁には今なお、約3メートルの高さに津波の爪痕が残っています。勝又さん自身は、津波でいとこを亡くされ、祖父母は今現在も行方不明の状態です。勝又さんは、震災経験を通し、何か支援するにしても“今”ではないと語ります。

 

「東北大震災時には、たくさんの方から支援を頂きました。やはり直接届くのがいいと思い、石巻のレゲエクルーのR-TONEさんが募金を集めて現地に届けてくれるというので、まずは、そちらに渡すことを考えています。」

 

「亡くなった方の御冥福をお祈りすると共にまだ、見つかってない方が1日でも早くお家に帰れることを祈ってます。お手伝いできることがあれば、どんなことでもしたいです。一緒にがんばりましょう!」

被災した子供たちの心の傷は、経験のない筆者にとって想像出来ないものです。しかしONEPARKを訪れる子供達にスケートボードを通して“それまでの自分を乗り越える”という術が、これからの人生に役立てば、スケートボードを愛する者にとって嬉しいし、目に見えない復興支援になると筆者は信じています。

 

スケートボードが、子供達の未来のために果たせること。辛い環境でも、彼らと一緒に、熱い想いを、愉しみながら共感できること。ONEPARKは、日本のみならず、世界のスケートボード界において語り継がれるべき素晴らしい“遊び場”なんです。

 

 “新しい世界の一歩”を教えてくれるONEPARKは絶対に無くなってほしくない。世界に一つだけの“ONEPARK”であると思います。

 

ONEPARK  HP  http://onepark.net/category/news/

フェイスブック画像は全てONEPARK代表・勝又秀樹さんより

 

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この記事を書いた人

放送作家 小嶋勝美

お笑い芸人として活動後、放送作家に転身。 スポーツ番組やバラエティ番組などに携わる傍ら、20年以上続けている大好きなスケートボードのライターとしても活動。 コンテスト記事の他、スケボーの情報や面白い発見を伝えていくと共に、スケートボードが持つ素晴らしさを多くの人に広めていきたいと思っています

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