4月23日、足立区にあるムラサキパーク東京にて『第1回日本スケートボード選手権大会 兼 日本ローラースポーツ連盟強化指定選手候補選考会』が行われ、過去最大規模の報道関係者が駆け付けた。
この日は報道関係者専用のエリア「プレスルーム」などが設けられ、いつものスケートコンテストとは違い、まるで日本でもスケートボードが人気スポーツの仲間入りをしたかのようなシャッター音の中コンテストが行われた。
男子ストリート予選
※ 予選から高難度のトリックが披露された。 写真はバンクからの「ヒールフリップto バックサイド5-0グラインド」
※戸倉大鳳選手「バンクからのギャップ越えオーリー」
男子ストリート予選では計48名(エントリーは49名で内1名が欠場)で決勝の座を争い、上位15名が決勝の舞台へと進んだ。
女子ストリート決勝
※ 女子決勝では男子顔負けのトリックを披露する選手も。 バンクからの「50-50グラインドto180アウト」
※優勝した西村碧莉選手。バンクからの「バックサイド5-0グラインド」
女子は参加人数が14名で規定に満たなかった為、いきなりの決勝スタートとなった。 報道陣の注目の的「西村碧莉」選手はバンクからのバックサイド5-0グラインドやハンドレールでのバックサイドリップスライドなど男子顔負けのトリックで客席を沸かせ、トリックの度に報道陣のシャッター音が会場に鳴り響いた。
男子ストリート決勝
※ 優勝した池田大亮選手「スイッチ フロント ビッグスピンヒール」
※ 2位の白井空良選手「ワンフット バックサイドリップスライド」
男子ストリート決勝は、池田大亮・白井空良選手が大活躍!
しかし、優勝候補の池 慧野巨(ケヤキ)選手らは本来の実力が発揮できない結果となってしまい、明暗のハッキリ分かれるコンテストとなった。
女子ストリート・リザルト
※男女上位10人は強化指定選手の候補となる。6月の国内合宿などを経て各6人まで絞る予定。 強化選手に決定した女子選手10名
1位 西村 碧莉(15)
2位 四十住さくら(15)
3位 小川 希花(16)
4位 藤澤虹々可(15)
5位 伊佐 風椰(15)
6位 田中ひまり(12)
7位 山脇 青空(13)
8位 伊佐 風秋(19)
9位 前田 日菜(12)
10位 金森 綸花(12)
男子ストリート・リザルト
※強化選手に決定した男子選手10名
1位 池田 大亮(16)
2位 白井 空良(15)
3位 根附 海龍(13)
4位 小鈴 大和(16)
5位 青木勇貴斗(13)
6位 戸倉 大鳳(14)
7位 吉川 楓 (15)
8位 佐川 涼 (17)
9位 佐川 海斗(18)
10位 山下京之助(12)
日本のスケートコンテスト史上過去最高の数の報道陣!?
今大会の取材で一番驚いたのは報道陣の数だった。事前に関係者からは「結構くるみたいっすよ」とは聞いていたものの、まさかこんなに集まるとは思わなかった。
これはおそらく日本のスケートボードコンテストにおいては過去最高の人数ではないだろうか。
見慣れたはずのスケートパークがなんだか違う場所に見えて、スケートボードが自分の知っているものとは明らかに変わった瞬間でもあった。
今大会で気になった事といえば“プロアマ問わず誰でも参加できる大会”だったにも関わらずエントリー数が、男子49人(うち一人欠場)女子14人だった事。
「オリンピックなんてダサい」「自分はオリンピックなんかとは関係なくやっていく」それも全然いいと思う。
でも、言い訳抜きで無名のスケーターが名前を挙げるチャンスの一つでは?と自分は思う。もちろん東京でしか行われなかった事もあるし、場所的に参加したくてもできなかったスケーターもいる事だろう。
とあるプロスケーターが言っていた「スケート業界の白と黒」。白は今回のようなオリンピック関連などのスケートボード。黒はガツガツストリートでやっていくような本来のスケートボード。もちろん黒の方が見栄えは良い。
でも業界が活性化していく為には、白の存在が必要不可欠。“報道だけが空回りしない”スケート業界を作る為に、本来のスケートカルチャーを守りつつ発展に尽くす人達がいることを忘れてはならない。
写真・文 小嶋 勝美
スケートボードを趣味としており、ライターとしてスケートボード関連の記事を執筆。
約10年間芸人として活動後、現在は放送作家としても活動中。