院内出張のセミナーを開催!優しく口の中を触るだけで食いしばり等が改善

2022/08/12
マガジンサミット編集部

今回は、歯ぎしりや食いしばりなどが改善するセミナーを各歯科医院に出張して実施している国際TCHケアオフィス株式会社の代表取締役社長 イ・リナさんにお話しを伺った。

イ・リナさんは歯科衛生士や整体師などの多くの資格を持っており、歯ぎしりや食いしばりのほか、開口障害、TCH(Tooth Contacting Habit/歯列接触癖)という上下の歯を持続的に接触させる癖などの改善セミナーを実技と実習で、各地の歯科医院に出張し、歯科医師や歯科衛生士に教えている。以前は東京や大坂、名古屋、神戸、福岡などで会議室を借りて実施していたが、新型コロナウイルス感染症の影響で、2020年の終わり頃から講座はオンライン、実技は歯科医院にインストラクターを派遣して指導を行うスタイルに変更した。オンラインでは人数制限なく参加してもらえるなどメリットが多いため、今後もこのスタイルを続ける予定だという。

セミナーで教えている内容のメインは、イ・リナさんが独自に見つけ、編み出した「顎関節症」や「開口障害」という口が開かなくなる状態を改善するメソッド。正常な開口量は、口の中に人差し指・中指・薬指の3本を入れたときに、第二関節まで余裕で入ることだが、意外と入らない人が多いため、開口障害だと気付かないケースも多いという。

開口障害は、歯ぎしりや食いしばりなどでも起きるが、TCHがあることも原因になるという。そこで「TCH緩和ケアプログラム」と題した内容を主に実施している。

一日のうち、上下の歯が当たっていい時間は諸説あるが、イ・リナさんは「14分以下」と提唱している。自覚症状がない人でも、実は口が開いていないことが多く、続けているとどんどん口が開かなくなっていくそうだ。セルフチェックの方法は、大きく口を動かしながら「あいうえお」と発声したときの、「い」のときに上下の歯同士が接触するかしないか。TCHがない人は「い」と言ったときに「カチッ」と歯が当たらないそうだ。

イ・リナさんによれば、開口障害は身体の歪みと関係するという。背すじをピンと張ったときは上下の歯同士が接触しないが、猫背になると接触しやすくなる。歯が当たっている人は常に猫背や「スマホ首」とも呼ばれるストレートネックの人が多いという。

TCHで全身に起きる症状

顎関節症、ストレートネック、猫背、肩こり、巻き肩、しびれ、腰痛、ぽっこりお腹、反り腰、膝の痛み、めまい、視力低下等

TCHで口腔内に起きる症状

骨隆起、舌に歯列根がつく(低位舌の場合)、虫歯や知覚過敏になる、歯の位置異常、歯周組織の損傷、修復物の破損、義肢性疼痛、舌痛症、慢性咬合痛、歯周病悪化、咬合違和感、舌・頬粘膜の誤咬 など

イ・リナさんの施術後、患者さんはストレートネットや猫背、肩こりなどが改善する。つまり口のゆがみを改善するだけで、全身のゆがみも改善されることが期待できるそうだ。

よく整体で行われる肩こりへの施術では強く押したりもんだりするが、それは逆効果だという。強く刺激すると筋肉が切れるため、つっぱった感覚がなくなることで痛みがなくなるが、後日、筋肉は修復するため、またつっぱりが生じて肩こりなどが再発する。しかも修復するたびに筋肉は硬くなるため、さらに症状が悪化することもあるという。

イ・リナさんの施術では、口の中を触って優しい力でゆらしたりするだけで、口が施術前より大きく開くようになり、痛みもなくなるそうだ。施術を受けながら、あまりの気持ちよさに患者さんは眠ってしまうこともあるという。「歯科恐怖症」の患者さんでも安心だ。

そうしたセミナーでは、TCHの改善・開口障害の改善のほか、顎関節症の痛み改善、大きく開口するようになることによる歯科診療時の負担・不安軽減、印象採得がしやすくなる、リフトアップ、筋肉がゆるんで義歯の違和感が緩和するなどの効果も期待できるそうだ。

症例として、自覚症状がなかった27歳女性が歯科医院で指摘され、イ・リナさんの施術後、軽く口を開けられるようになったというケースがある。また笑うと顎が痛く口が開かず、8年間悩んでいた20代女性が、たったの15分間、イ・リナさんが触ったら口が開き、感謝と感激で泣き出したというケースもあるそうだ。改善しなかったなどのクレームはこれまでに一回もないという。

歯科業界では近年、「歯を残す」方針であるため、歯のない人向けのインプラント治療が今後衰退していく中で、歯科医院は予防歯科に力を入れるのが主流になってくるのではとイ・リナさんは話す。定期検診を実施するのはもちろん、定期的に口をゆるめて、歯を食いしばることによって歯が割れないように予防するなどの方向に特化することを提案しているという。

先見の明を持った予防歯科をメインで行っている歯科医院などは、すでにこのセミナーを導入して活用しているところもある。セミナーを受けた医院数は現時点で802件。歯科医院は今、日本に6万8千件ほどあるため、今後、さらに広めていきたいと話した。

現在、このセミナーは全国にいる43名のインストラクターにより院内出張されている。

実技セミナーはオンラインセミナ‐を受講しないと申し込みできない仕組みだ。次回のオンラインセミナーは8月20日20時半~でイ・リナさんのインスタグラムからも申し込みができる。

インスタグラム @dh_i_rina

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