産婦人科医の医療経験を活かし、産後のトラブルや女性の悩みに寄り添う治療を行う婦人科・女性器形成専門、美容外科「GINZA AYUMi CLINIC」 院長 増田 あゆみさんの取り組みとは

2022/03/11
マガジンサミット編集部

今回お話しを伺ったのは産婦人科医であった経験を活かし、婦人科・女性器形成専門と美容皮膚科・美容外科など医療による美の再生クリニックの院長を務める GINZA AYUMi CLINICの増田 あゆみさん。クリニックを開業するきっかけやクリニックについて、そして来院する患者についてエピソードも含めて聞いた。

GINZA AYUMi CLINICはガンや腫瘍、産後のケアなどを含め、女性の生まれてから死ぬまでの悩みや病気に対して、全てにおいて内からも外からもケアしていくクリニックとなっている。また保険診療だと手が届かない部分のオペを含め行っている。例えば日本の産婦人科は世界を見ても優秀だが人手も足りず産後のケアまでは難しい。女性にとって、女性器の緩み、たるみ、尿漏れ、産後の傷ついた膣ケアというのはその後の彼女たちの人生の自信と輝き、次のステップに関わってくる。そのため、産婦人科医としての経験を生かして保険診療では手がまわらない女性特有の悩みの治療を行っていると増田氏はクリニックについて教えてくれた。

クリニックへの多い相談としては、産後の膣の緩みなどで自信をなくし旦那さんと向き合えないや若い人だと女性器の形をきれいに整えて欲しいということがある。日本は医療技術はトップレベルなのに女性器のケアは産後も含めて後進国である。昔から根付いた日本の文化や考え方もあるので、そこを恥ずかしがらずに自分を知るきっかけとして明るく話せる世の中をつくれたらいいなと思い、YouTubeも始めた。自分自身に目がいくようになれば、自分を大事に思えるようになる。女性は女性器に対して圧倒的に情報弱者である。そうすると自分を守れないこともあるので10代の女性たちにも届けたいと増田氏は今の思いを語る。

このクリニック開業前、大学病院では産婦人科医だった増田氏。医療に進むきっかけは、マザーテレサ氏を尊敬していて学生時代にボランティア活動をしていたことに始まる。ボランティアを通して難病の方と触れ合い、自分にもっと何かできないかと強く感じ、医学の道を目指した。手先の器用さと自分の特性を考えた時に外科系の医療につきたいと思った。尊敬できる心臓外科医の先生に教わり、その後は消化器外科など見ていたが、ある先生から女性なら女性外科をやってみたらいいのではないかとアドバイスを受けた。当時、緊急で運ばれた妊婦さんが受け入れの病院がなく、母子共に亡くなるという悲惨な事態も起きていると耳にしていたので、緊急時に対応できる医師になれたらと女性外科医になることを考えた。そして中でも子宮や卵巣など骨盤内臓器のオペに関わる産婦人科医になることを決断した。

産婦人科医になったものの、病院ではステージが進んでいる人を救えないことに辛さを感じていた。そしてある日、20代の若い子宮頸癌末期の女性患者が美容雑誌を見てこのリップをつけてみたいと話していたのを聞いて、買ってきてつけてあげると、それだけで笑顔になり顔に光がさした。その時に女性にとって本当の意味で生きるということに美容は大きな力を与えるんだなと実感し、今の美容という分野に飛び込んだと増田氏は当時のエピソードを話してくれた。

また先に述べたように保険診療でまかなえない女性の悩みを解決したいとも思い、美容外科で修行をつみながら産婦人科と美容外科の融合を目指し日々、勉強を重ねた。そんな努力もあり、女性に寄り添い、美容業界で新しい道を切り開くような今のクリニックスタイルになった。

美容外科は産婦人科の知識があるからこそできることがあると増田氏は言う。例えば再生医療は幹細胞などお腹にいる赤ちゃんの細胞の力、威力などを参考にして美容に活かしている。産婦人科の研究はIPS細胞の研究の一端に携わっているなど日本の将来を担う最新知識が含まれている。また美容でよく聞くプラセンタも赤ちゃんとお母さんをつなぐ胎盤の抽出成分である。プラセンタは肝臓の再生を促す、美肌効果、女性の更年期などの辛い症状を緩和するなどの多くの効果が認められている。

出産は全治8ヶ月の交通事故と同じだと言われるくらい、体に負担がかかることでもある。そんな中、産後の女性器のトラブルに対して、産婦人科の技術や知識不足が故に、適切な治療を受けることができず、増田氏のもとに相談にくるケースも多くある。それなら最初から産婦人科医の知識を活かしてケアできる医療を提供したいと増田氏は話す。

女性医師だからこそ、夫婦やカップル間のトラブルなどその悩みに至ったストーリも含めて相談しやすいため、患者さんも多くを語ってくれる。だからこそ患者さんに寄り添った治療ができると話す。例えば、レイプや家庭内での性虐待などの望まない性行為で処女を失ってしまった患者さんが、本当に好きな人と結ばれる前に処女膜を治したいという依頼がくることもある。そんな時、増田氏は「処女の状態に戻す時に一つ約束して欲しい。何年も前のことなら人間は細胞もすでに入れ替わっている。そして処女膜も治すのだから、あなた自身が昔の自分と決別して新しい自分に生まれ変わったと信じてもらいたい。前向きに生きてもらいたい。」と背中を押す言葉を患者さんにかける。すると患者さんも心が軽くなり新しい人生に一歩踏み出せるようになったと言われ、感謝されたエピソードもあると話してくれた。

最後に今後の展望を聞いてみた。

欧米では浸透している女性の悩みにフォーカスしたフェムテックという言葉が今、やっと日本でも流行り始めている。それに対して増田氏も女性が輝く未来のために最新医療で関わっていきたいと言う。また、女性器の手術を安心・安全にできる環境が日本全国に生まれて欲しい。そのことにより女性の悩みも早く解決できるようになり、女性の笑顔が日本を更に豊かにしてくれると信じていると語ってくれた。

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