相手が傷つくマナー違反ワード、使ってない?

2022/01/12
内藤 みか

いわゆる「ジェンダーバイアス」を助長するような表現はまだ根強く残っています。たとえば「女なんだから」とか「男のくせに」などと性別で差別されることで傷つく人がいるのです。このようなマナー違反ワードにはどんなものがあるでしょうか。

バブルの頃の性差

筆者はバブル期を経験していますが、あの頃の恋愛には役割に明らかに性差がありました。クリスマスには男性がディナーとシティホテルを予約し、プレゼントまで用意しなくてはならなかったのです。この時期の男性の出費はかなりのものでした。

そして一部女性たちも男性のことを「アッシーくん」「メッシーくん」などと分類し、運転してくれる男性や食事をご馳走してくれる男性を用途別に使い分けて会っていました。当時は「男なのに車も持っていないなんて」などと口走る女性も少なくありませんでした。当時のほうがジェンダーバイアスはきつかったと感じます。

女性への決めつけ

『MORE』2022年2月号では「グッバイ!私たちを縛る呪いの言葉」という記事があります。それを読むと女性に対して発せられた「30歳までに子どもを」とか「男の3歩後ろを」などという、ちょっとカチンとくるような言葉がいくつも並んでいて、令和の現代でもマナー違反の発言をする人はまだかなりいるようだと感じます。

コラムニストのジェーン・スーさんは「可能性を閉ざしたり、行動に不当な規制をかける」と、記事中でコメントしています。確かに「30歳までに子どもを」などという言葉は、バースコントロールやマタハラなどとも言われるような、人の子育てスケジュールに土足で入り込んでくる乱暴なものですし、そういった暴言を真に受けてはいけないのです。

言葉の暴力への抵抗

これらの言葉は、相手がたとえそんなつもりはなく、軽々しく発したとしても、受け取るほうが傷つき悩む可能性もあります。これ以上そうした言葉を浴びたくない場合は、相手が親しい間柄であるのなら「そういう言い方されるとつらい」などとその場で率直に伝えるのもひとつの方法でしょう。

あまり親しくない相手の場合、できるだけ会話を早く打ち切り、速やかにその人から離れること。そうでないと、さらに言葉の暴力を浴びてしまうかもしれないからです。少しずつ社会は理解ある方向に向かっているとはいえ、まだまだ傷つくシーンは少なからずありそう。なのでしっかり自分の心をガードしながら日々を過ごすことが必要です。

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内藤 みか
この記事を書いた人

内藤 みか

作家/脚本家/イケメン評論家。著書80冊以上。ケータイ小説時代から電子書籍の自著も多数。脚本担当のラジオドラマ『婚活バスは、ふるさとへ』(YBS)が文化庁芸術祭優秀賞&日本民間放送連盟賞優秀賞。 ツイッター https://twitter.com/micanaitoh ブログ https://plaza.rakuten.co.jp/micanaitoh/

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