暑くて食欲が出ない、なんだか体調もすぐれない……。
20代であれば若さと体力で乗り切れる夏の後半戦も、30代、40代となれば夏バテ対策が必要です。とくに30代後半からは内臓機能の働きが低下してくる頃合い。そんなときには、東洋医学の観点から、疲れにくい身体づくりを意識してみると効果がみられるかもしれません。
東洋医学の見地から夏バテ対策を考える
東洋医学には「五臓六腑」という概念があり、夏場は五臓の一つである「心(しん)」が弱くなる時期とされています。「心(しん)」とは、血を全身に送る心臓の意味に加え、循環器系、とくに小腸にも関係があるとされています。
そのため「心(しん)」が不調になると、心と血脈の働きが悪くなることで顔色が悪くなったり、動悸息切れ、不整脈、狭心症、高血圧といった症状が出るといいます。さらに、小腸の機能低下により、消化吸収が悪くなることで、食欲不振や下痢、嘔吐などにつながるとされ、夏バテにも似たような症状が発生するといえるのです。
ちなみに、「心」には、「こころ」の意味合いもあり、精神や感情、思考にも深く関係があります。イライラしたり、気持ちが落ち着かなかったりするというのも、じつは血を循環させる「心」の機能が低下しているといえるのです。
夏場は「赤」の食材、「苦み」の食材を食べよう
では、夏バテ気味で食欲もない、気力もわかないとき、どうすればいいのでしょうか。
まずは「心」を養うのに適している食べ物を取ることです。東洋医学の見地でいえば、赤い食べ物が最適とされ、「トマト、小豆、唐辛子、クコの実、小豆、レバー、人参」などがいいとされています。
また、「酸、苦、甘、辛、鹹(塩)」の5つの味を「五味」といい、五味と五臓には相関性があります。五臓は「肝、心、脾、肺、腎」と表現され、「苦は心・小腸に入り……」という関係から、「苦み」のある食べ物を取るのが理想といえるのです。たとえば夏野菜の代表格であるゴーヤを筆頭に、「セロリ、パセリ、キュウリ、フキ、緑茶」などは継続して摂ることで、夏バテにも効果的といえるのです。
手軽に“レトルト薬膳”から始めるという選択肢も
ここまで読んで東洋医学に興味が出てきたという人もいるでしょう。ただ、それ以上に「もっと簡単にできる夏バテ対策はないの?」という人も多いはず。より手軽に、より身近に試したければ、「薬膳」を冠に付けているレトルト食品、とくにカレーがいくつかあるので、そこから試してみるのも一つの方法です。
たとえば、『和漢素材6種類と薫り豊かなスパイス27種類を独自にブレンド』したという「富山廣貫堂やくぜんカレー」は140年以上の伝統ある製薬会社が商品化したもの。
「富山廣貫堂やくぜんカレー」
http://www.koukandou.co.jp/product/toyama_kokando_yakuzen_curry_beef/
また、120年以上和漢植物を見つめてきた「森下仁丹」と、人気の漢方専門店「薬日本堂」が協力して開発したのが「仁丹の食養生カレー」。スティックタイプのカレーは温めず、かけて食べるだけという忙しい人に嬉しい商品です。
「仁丹の食養生カレー」
http://curry.jintan.jp/story.html
さらにハーブやスパイスを30種類以上使った「国立薬膳カレー」は知っている人も多いのではないでしょうか。
「国立薬膳カレー」
http://k-shokuhin.com/curry.html
薬膳は即効性を求めるというより、毎日に口にすることで効果の程を期待するというのが本来のあり方。西洋医学と違い、東洋医学は中長期的な視点で考えていくということを前提に、暑い後半戦、夏バテしない身体づくりを心掛けましょう!