新型コロナウイルス感染拡大を受けてリモートワークなど、自宅で過ごす時間が増えました。心地よいおうち時間を過ごす手段の一つといえば、コーヒータイムではないでしょうか。
カプセル式コーヒー市場のパイオニアであるネスレネスプレッソ株式会社は昨年より、リサイクルプログラムを本格導入。このほど都内で「ネスプレッソサスティナビリティプロジェクト」発表会を実施し、カプセルコーヒーを再利用してできた培養土やコースターなどを披露しました。
カプセル式コーヒー、ネスプレッソは焙煎やブレンドといった各工程をスイスの専門家らが行っています。出来上がったコーヒーの鮮度を保つため、アルミニウム製カプセルに包んで提供される仕組み。美味しいコーヒーを手軽に楽しめる一方、ゴミが出てしまうというデメリットがあります。
そこで同社は、一般消費者やホテルなどから使用済カプセルを回収。1年で約230トンのカプセルが集まりました。回収されたアルミニウムとコーヒーかすをリサイクル。再生アルミニウムとともに、分別したコーヒーかすは培養土の材料として生まれ変わりました。
再生アルミニウムについては食品パッケージから自動車まで、多彩な活用法があります。スイスでは同社のプロジェクトに賛同した企業とコラボレーションし、ボールペンや自転車に再利用する取り組みがスタートしています。日本においては現在、再生アルミニウムのコースターを試作。展開を検討しています。
成澤由浩シェフも太鼓判の循環型ビジネスモデル
発表会にはミシュラン二つ星レストラン「NARISAWA」のオーナーシェフ、成澤由浩氏が登壇。成澤シェフは食文化を考察するサスティナブルガストロノミーの先駆者として知られ、日本ガストロノミー学会の国際グランプリも受賞しています。
かねてから“料理と自然の共存”を提唱する成澤シェフは「コーヒーは淹れる人によって味が違う。コーヒーマシンを使うのも手間がかかってしまうし、大量に出るゴミも気になる。ネスプレッソなら、これらの課題をしっかり解決できる」と太鼓判を捺しました。
ネスプレッソは、世界中の上質なコーヒー豆を安定的に調達しなければなりません。生産者に対し「経済的」、「環境的」、「社会的」にポジティブな影響を与えるために、今回のような循環型ビジネスモデルを始動させています。至福の一杯が環境にも配慮しているというのは、非常に心地よいものです。