アルバイト・パートや派遣社員、期間従業員など、いわゆる「非正規労働者」の人数は日本で2000万人を超えるといわれています。
ひとつの企業(グループ)で22万人もの非正規雇用社員
2015年に発表された東洋経済オンライン『「非正規社員をたくさん雇う」トップ500社』によると、1位が『イオン』の224,356人。2位は日本電信電話の100,455人、3位は、93,320人でセブン&アイ・ホールディングスとなります。やはり大手総合スーパーは、パート・アルバイトさんが多いようです。
また、『「非正規社員の比率が高い」トップ500社』では、トップは『小僧寿し』で、従業員93人に対し1597人が非正規社員。2位の『もしもホットライン』(コールセンター)950人の正社員に対し、16,009人が非正規社員。3位は「丸亀製麺」などを経営する『トリドール』では707人の正社員に対し10,338人の非正規社員となっています。
損をしないパート・アルバイト
年度初めから、新たにパートやアルバイトさんとして働く人もいると思いますが、実は、パートやアルバイトさんでも、いつも働いている時間分、勤務しなくてもお金がもらえる権利…そう【有給休暇】が貰えるんです!
今回は『アルバイト・パートに対する有給休暇の権利』をご紹介します。
『年次有給休暇』とは…
一定期間勤続した労働者に「心身の疲労を回復し、ゆとりある生活を保障するために付与される休暇」として【有給】という形で休みをとる権利です。公休ではなく有給を取れば、その日の分の賃金は支払われるので、お休みを取る際にはご確認を。
『年次有給休暇』を使うための要件
①雇い入れの日から6か月経過していること
②全労働日の8割以上出勤していること
以上の二つを満たしていないと『年次有給休暇』を使うことは出来ないので注意してくださいね。また、パートやアルバイトさんは、時間や勤務日数によって付与される『年次有給休暇』の日数がかわりますので労働省のホームページでご確認下さい。
『年次有給休暇』権利と有効期間
『年次有給休暇』は、労働者が請求すれば与えなければならないと労働基準で定められています。『年次有給休暇』を取りにくいと言う方もいると思いますが、法で守られていますのでご安心を。
そして、基準日から起算して『年次有給休暇』は2年間で消滅してしまいますので、一年ごとに【有給】の見直しをお勧めします。
休憩時間について
労働時間が6時間を超える場合には、少くとも45分、8時間を超える場合においては、少なくとも1時間の休憩をとることが、法で定められています。あなたの休憩時間はちゃんと確保されていますか?
(また、「超える」と「以上」にも、時間計算の違いがありますのでご注意を。気になる方は、厚生労務省のホームページをご覧ください)
年次有給休暇の計画的付与と取得について
参考:www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/roudou/gyousei/kinrou/dl/040324-17a.pdf
アルバイトやパートさんは、正社員よりも『保障』に関しては主張がしにくいかもしれません。文章だらけの契約書類を、読み込むのは面倒臭いかも知れませんが、アルバイトやパートさんにもちゃんと得する権利があります。一度、契約書を読み直してみたらいかがでしょうか?
時給数百円のことと言うなかれ。自分の時間、頭、体を使っているわけですから、後で損した~なんてことにならないようにしてくださいね。