復興水産加工業販路回復促進センターと東京山手調理師専門学校を運営する学校法人村川学園が1月7日、東京山手調理師専門学校にて、「うまさ開発!高校生うみうまレシピコンテスト」の最終審査会を開催した。
西洋部門でいかそうめんを使用した「いかそうめんと海鮮ムースのカダイフ風 イカスミのソース」を考案・調理した神村学園高等部のチーム“Kamimura”が、最優秀賞に輝いた。
最終審査ではペア不在だったが、それを乗り越えての受賞。最優秀賞という一番の賞をお土産として持って帰れるのでうれしい。将来は西洋料理の料理人になりたいと笑顔を覗かせていた。
本コンテストは、2023年9月から10月にかけて、全国の高校生を対象に、日本料理/西洋料理/中国料理の3部門で、東日本大震災被災地地域の指定された水産加工品を使用したレシピを募集。一次審査にて全国の高校26校144チームから選出された全16チームが、最終審査会で考案したレシピを実際に調理・プレゼンテーションを披露したもの。
審査には、Maison Tateru Yoshinoプロデューサー・𠮷野健氏や、中国料理Wakiyaグループオーナーシェフ・脇屋友詞氏、国際日本料理協会会長・藤口晃一氏など、日本料理/西洋料理/中国料理の各界で活躍しているプロが参加。
総評で、𠮷野氏は「去年より今年はレベルアップしている。男女問わず、自分の技術を学校で習い、勉強して、将来に向かってお父さんお母さんを幸せにできるような気持ちで頑張ってほしい」とコメントした。
𠮷野氏同様、藤口氏もコンテスト全体としてのレベルの高さを評価し、「今回のレシピコンテストのようにイメージして考えていく、そのような考える力は人を育んでいく。今後もこういった機会にチャレンジし、さらにステップアップしてほしい」とエールを送った。
続いて、脇屋氏は「全国で約10倍の倍率で選び抜かれ、最終審査会に参加できていることがすばらしい」とすべての参加学生を労い、「作る喜び、食べる喜び、食を通して人間は豊かに成長させていただけると思います。食べる人の笑顔を思い浮かべていくと、料理がどんどん上達していく。この会場に来られたことの喜びを忘れずに繋げていってほしい」と講評した。
食は、栄養摂取するためだけの手段にとどまらない。「食は地域振興や地球環境問題の解決策として、人々に感動を与えるエンターテインメントとして、人と人を繋げるコミュニケーションツールとして、さまざまな視点から食の可能性とその価値を人々に提供することができる」とは、村川学園理事長の村川秀夫氏の言葉。本コンテストに参加した料理人を目指す学生たちには、おいしさの提供だけではなく、世の中に大きな影響を与え続けていくことに期待したい。
その他の賞
・日本料理金賞
東京都立赤羽北桜高等学校 若林華杏さん
いかそうめんを使った「イカソーメンの天ぷら」
・日本料理銀賞
奈良県立国際高等学校 福井結萌さん
笹かまぼこを使った「6種の笹かま寿司」
・西洋料理金賞
岡山県立井原高等学校 チーム“ばにらもなか”
ボイルホタテを使った「食感楽しい!ホタテのクリーミーサンド」
・西洋料理銀賞
静岡県立相良高等学校 チーム“nexus”
笹かまぼこを使った「三陸ブリーズサンド」
・中国料理金賞
慶誠高等学校 堀田城隆斗さん
松川浦産あおさを使った「あおさのタイピーエン」