4大マンガ雑誌の一角として知られる週刊少年チャンピオンが秋葉原で7月15日、「-必死こいて半世紀-週刊少年チャンピオン創刊50周年大感謝祭」を開催しました。
各イベント会場では掲載マンガにちなんだ展示エリアのほか、週刊少年チャンピオンを代表する人気作家のトークショーといったステージコンテンツが用意され、多くのマンガファンを楽しませました。
トークショーに参加した作家は「グラップラー刃牙シリーズ」で知られる板垣恵介先生、「弱虫ペダル」の渡辺航先生、「覚悟のススメ」山口貴由先生、「ハリガネサービスACE」荒達哉先生、「BEASARS」板垣巴留先生、「魔入りました!入間くん」西修先生の6人。MCはお笑いコンビ天津の向清太郎さんが務め、週刊少年チャンピオン9代目編集長の沢考史さん、現編集長の武川新吾さんを加えた豪華メンバーでスタートしました。
下積み時代やキャラ誕生秘話も
板垣恵介先生と山口貴由先生は同じ“小池一夫劇画村塾”出身。山口先生は板垣先生との出会いについて「初めて会った時から変わらない。今も昔も矢沢永吉がベースになっているような人。僕はマンガ家のイメージ通り暗かったけれど、板垣先生は入塾当初から明るかった」と話すと、板垣先生は「マンガは元々読む方が好きだった。“成りあがり”を読んで、マンガ家として食っていこうと決めた」など、ファンが知らなかった下積み時代の思い出を語りました。
板垣先生が沢元編集長を交えて「4,000円から5,000円に増えても生活はできない」などと、かつての原稿料について話していると隣の山口先生は「僕は3,500円でしたよ」と悲しい暴露。会場に笑いが起きるとともにMCの向さんは、すかさずフォローに入っていました。
渡辺先生は弱虫ペダル主人公、小野田坂道のメイキング秘話についてぶっちゃけトーク。「実は当初、女の子でマネージャーという設定だった」と語り出します。現編集長の武川さんと打ち合わせをしていた渡辺先生。「自転車競技がテーマの漫画は、既に『シャカリキ!』が出ていた。普通に描いても『シャカリキ!』は超えられない。要領の悪い女子マネージャーの視点を通して自転車競技を紹介していく方向でいこうと話していた」と振り返りました。
ちなみに当時編集長だった沢さんの「少年マンガだから男の子が主人公で」という鶴のひと声により、小野田坂道は誕生したそうです。
フリータイムにはファンが作家のもとに集まり即席サイン会が行われていました。また、ステージではトークショーのほか、即興キャラデザイン対決やクイズ大会も実施され、ファンにとっては人気作家の素顔が見えた貴重なイベントとなりました。