ウクライナの本当の姿を伝えたい…武蔵野大の避難民学生と日本人学生が制作したパンフレット完成

2023/03/03
佐藤 勇馬

ロシアのウクライナ侵攻から1年以上が経過しました。武蔵野大学のランゲージセンターに所属するウクライナからの避難民学生であるリリア・モルスカさんと日本人学生たちが、ウクライナの本当の姿を紹介するパンフレットを制作。ウェブで公開したほか、大学近隣の公共施設や教育機関などでの配布に向けて動き始めました。

リリアさんはウクライナからの避難民学生で、2022年9月からランゲージセンターの受入学生として日本語を学習。母国で日本語学校を設立するという夢を胸に、同大のドナ・ウィークス国際センター長の呼びかけにより集まったゼミ形式の交流会に参加し、日本語力を磨いています。グローバル学部グローバルコミュニケーション学科4年の山岸咲亜さん、菊地里帆子さん、法学部政治学科4年の岩井雅治さんの3名が協力し、パンフレットが2月10日に完成しました。

パンフレットはウェブで公開され、ウクライナ語・日本語・英語の3カ国語対応でウクライナの基本的な情報(国旗、地図、人口、言語等)のほか、伝統料理、行事、歴史、音楽、著名なアーティストやスポーツ選手、観光地等、読者に親しみやすい11テーマを紹介。パンフレット名「ソーニャシニク」はウクライナ語で「ヒマワリ」を意味し、ヒマワリはウクライナの国花で、少しでも早く平和な日々が訪れるようにとの願いが込められています。

今後、学生たちはパンフレットを通して多くの人が「ウクライナ」という国名から戦争だけでなく様々な姿を連想してもらえるよう、大学、公共施設、企業、ウクライナに関連する施設等に対してパンフレットの設置を依頼していく予定。武蔵野大学のある江東区の区役所でも配布されており、今後も配布先が増える見込みです。

リリアさんは、「今では皆さんがウクライナのことをよく知っていますが、『ウクライナ人はロシア語を使っている』『ウクライナは1991年の独立前は、ロシアの一部だった』と思っている人もいます。これらは長い時間、ウクライナ人が黙認してきた結果だと思います。昨年、日本に来て多くの人からウクライナについて質問を受け、若いウクライナ人として新たなウクライナのイメージを伝えたいと思いました」と制作の意図を説明。

続けて「日本人の友達と作ったこの『ヒマワリ』という冊子はウクライナの国民や習慣等を紹介しており、太陽のように昔の歴史と現在の状況の関係を明らかにするものと信じています。真面目なトピックのほか、年齢に関係なく楽しめる記事(ウクライナ料理のレシピ、音楽のオススメ、観光地など)もありますので、読んでくれたらありがたいです。Slava Ukraini! (ウクライナに栄光あれ!の意味)」と呼びかけました。

また、武蔵野大学グローバル学部グローバルコミュニケーション学科4年の菊地里帆子さんは、「私自身、東日本大震災の被災者として、リリアさんの経験と重なるところが多くありました。彼女の故郷が多くの方の目に留まってほしいと願う気持ちがこうして形になって嬉しいです。いつか平和な日が訪れたらこのガイドを片手にウクライナに足を運んでいただけたら幸いです。このガイドがウクライナの美しさを知る一助となることを願っています」とコメントを寄せています。

【パンフレット(PDF)及び設置先一覧】
http://bit.ly/3I1lqbc

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この記事を書いた人

佐藤 勇馬

新宿・大久保在住のフリーライター。個人ニュースサイト運営中の2004年ごろに商業誌にスカウトされて以来、芸能、事件、ネットの話題、サブカル、漫画、プロレスなど幅広い分野で記事や書籍を執筆。著書に「ケータイ廃人」(データハウス)「新潟あるある」(TOブックス)など。 Twitter:ローリングクレイドル

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