豊洲への移転問題に揺れる東京・築地市場。最後の見納めとばかりに築地を訪れる、“駆け込み需要”で市場は賑わっているようですが、皆さんはそもそも都内近郊にある、築地以外の市場を訪れたことはありますか?
市場といえば、場外市場やその周辺には居酒屋や飯処が軒をつらね、グルメやお酒好きにはたまらない聖地!でも実際に、市場で買い物をしたり競りを経験したりという人は少ないかもしれません。
じつは市場では、一般市民が気軽に参加できるイベントが定期的に行われ、場所によってはマグロの解体販売、模擬競りなど魅力的な内容となっています。そこで今回は“市場初心者”でも十分に楽しめる、“市場イベント”の楽しみ方、歩き方をご紹介しましょう。
マグロの解体販売で、格安極上お刺身をゲット
まずご紹介したいのが、築地からやや北にある『足立市場』。敷地面積は築地の約6分の1とコンパクトながらも、都内に11か所ある市場の中で、水産物専門はココだけ。東京はもちろん、埼玉などからも食のプロたちがこだわりの逸品を買い求めて訪れます。
そんな足立市場のイベントが、隔月で第2土曜日に開催される『足立市場の日』です。水揚げされたばかりの新鮮な魚介が発泡スチロールにびっしりと詰められ、これぞまさに魚市場という活気あふれる雰囲気の中でお買い物ができます。マグロの解体販売は毎回好評で、1パック1,000円ほどで買えるとあってか、周囲にはあっという間に人だかりができるとか。
買い物券が当たる抽選会もあるので、売場を隅々まで見て掘り出し物を探すのもよし、マグロの解体販売に狙いをつけるのもよし。目的に合わせて場内を歩くと、とても有意義な時間を楽しめるかもしれません。
※東京都中央卸売市場足立市場『足立市場の日』 出典 http://www.adachi-shijyo.or.jp/
野菜高騰の時期、狙うは青果?それとも鮮魚?
東京都大田区に隣接する、神奈川県川崎市。そこにある市場のひとつが『川崎市地方卸売市場南部市場』、通称『川崎幸市場』です。水産物、青果、花卉、加工食料品などを扱っている同市場は足立市場と同じくらいの規模で、川崎の重要な物流拠点です。
そんな川崎幸市場で年に1回開催されるのが『食鮮まつり』です。水産や花卉、青果の各卸売場がある同市場イベントは、各卸売場の特徴を活かした催しの多彩さが大きな魅力です。
たとえば、マグロの解体販売はもちろん、模擬競り、旬の果物や野菜が手に入る青果即売会、じゃがいも&玉ねぎの詰め放題(200円)、親子フラワーアレンジメント教室、大道芸のパフォーマンスやお魚ふれあい広場、ステージイベントなど、子ども連れでも十分に楽しめます。
どこに行こうか迷ってしまうという方は、まず水産卸売場を押さえておくのがおススメ。普段なかなか買えない鮮魚を安く手に入れるチャンスなので、活きのいい魚や貝を手に入れて、その流れで10時からのマグロ解体販売に移れれば理想的かも。
また、野菜高騰のこの時期、青果即売会でお目手当の野菜を安く購入しておくのも手です。とくに、じゃがいも&玉ねぎの詰め放題は混雑が予想できるので、夫婦で、家族で、友達連れで協力すると効率的に回れるかも知れません。
※川崎幸市場『食鮮まつり』 出典http://saiwai-ichiba.jp/
まだまだ探せば、あなたの住むご近所の市場で意外な穴場イベントがあるかも知れません!ぜひ、休日に早起きして新鮮な魚や野菜などを手にいれてみてはいかがでしょう。