あなたも考えてみませんか?いずれ来たる「介護」、その時直面する「ニオイ」の問題

2018/11/12
マガジンサミット編集部

近年、特に様々な面で課題を提起している「介護」。高齢化社会が進む現代、誰もが避けて通れないものとして今、いろいろな分野からも大きな注目を集めています。これを読まれている方の中にも、ある日ふとその問題に直面する日が来るのも、遠い話ではないかもしれません。

 今回その介護を行う際の課題の一つとして「ニオイ」という面に着目、その問題にどう向き合っていくべきかを考える「『介護のニオイ問題』を考える」メディアセミナーが、9日に東京にて行われました。

このセミナーを主催したのは、消臭剤、芳香剤のトップメーカーであるエステー株式会社(以下、エステー)。T.M.Revolutionとして活動する西川貴教さんがCMに出演するヒット商品「消臭力」でも有名なメーカーでありますが、そのトップブランドとしてのノウハウを生かし、介護の中で意外にも問題と認識することが難しい「ニオイ」という問題に迫りました。

■介護現場の「ニオイ」という認識

 先にも述べましたが、高齢化社会が続く現在「介護」という課題に対しての市場規模は年々上昇を続けており、「介護」は今誰もが無視できない状況にあるといえます。そんな中、在宅介護者に対してその「困りごと」をアンケートでたずねると、「自身への精神的負担」がトップ、4位に「介護者のニオイ」という問題が挙げられました。

 しかし、その実態を改めて調査することは、実は難しいもの。理由は「ニオイ」というものが、実にデリケートであるということ。介護する人に対して「ニオイ」という問題を挙げることは、相手を傷つけてしまうこともあるなど、その実態を口に出し表面化することは、実は難しいものであります。

 そんな「ニオイ」に対して、在宅介護者のほとんどは市販の消臭剤を使用することで対処されるケースが多いようです。しかしこの対処で満足している方は余りおられず、在宅介護者を行っている方の86%が「介護専用の消臭剤が欲しい」といわれているそうです。


■「介護のニオイ」の実態とは

ここで一つ疑問ですが、そもそも市販の消臭剤で対応できる消臭と、介護専門の消臭剤が必要となる「ニオイ」への対処は、どのような差があるのでしょうか?この疑問の回答を突き止めるべくエステーの研究グループは、2017年に在宅介護者の介護現場10箇所をたずね、被介護者の部屋に補集媒体(「ニオイ」の原因を突き止めるための媒体)を置き、その「ニオイ」のもとを探りました。

結果、確認されたのは、介護の中で大きなポイントとなる「排泄」に関係した「尿臭」「便臭」に加え、成人男性の居室からも検出される「加齢臭」「汗臭」といった要素を検出しました。

 さらに今回新たに発見されたのが「湿布臭」。これは今回新たに現場での検証を行い発見されたもので、実際多くの介護家族の現場では、湿布を使用しているということがアンケート調査で確認されており、介護の現場ではこれらのものが「介護のニオイ」の一つであるといいます。実際にこの5種類の要素をあわせることで作り出された「擬似介護臭」が、実際の介護現場のニオイとかなり似たものになることも確認されました。

 従来の消臭剤は、ユーザーのニーズに基づいて「尿臭」にスポットを当てて消臭効果を作り出したものがほとんどでした。しかし介護の現場には様々な「ニオイ」の要素があり、またそれらが「複合臭」として存在するため、従来の消臭剤では消臭効果が完全ではないという要因を解明しました。

 この結果を踏まえ、今回エステーの介護用品ブランド『エールズ』ではリニューアルを実施、サリチル酸メチルを含む介護空間の複合臭の消臭に対して、従来品よりも高い効果を発揮することを確認しました。

 一方で、この日は「うちの母は介護の中で、猫を飼っているが…」などといった、新たな局面についての見解が問われました。動物などの臭いについては、まだ研究グループによる検証は行われてはいませんが、今後様々なニーズや調査によって新たな調査を進めていく必要はあるようです。

■改めて「介護のニオイ」についての意識を考える

 また、この日は『排泄用具の情報館・むつき庵』を運営されている代表の浜田きよ子さんがゲストとして登場。浜田さんご自身も親の介護を経験し、その中で「排泄」という、介護では最も苦労の多い場面に直面した経験から、様々な「排泄」の情報が共有できるところがあればと、『むつき庵』を15年ほど前に設立されたといいます。

 この情報館は、日々の様々な「排泄」の問題に悩む方がいろんな相談を行うために訪れるのですが、そういった相談の中で印象的なのが、やはり「ニオイ」というポイントは、相談の中でなかなかはっきりとした形で現れてこないということ。

それは「ニオイ」の概念は人により異なり、言い方によっては先に述べたような被介護者のメンタルに関わる可能性もあるため。しかし一方で介護施設によってはこのニオイが施設内で気になるかどうかで、その施設が持つサービスの質が見えてくることもあるといいます。

 最後に「介護のニオイ問題解決するための3ヶ条」として「ニオイの原因を探り、それをこまめに清潔にする」「介護空間に残る特有のニオイ(複合臭)の対応を考える」といった対策に加え「介護にストレスは付きもの。ニオイのことなど大したことではない、と抱え込まずに、まず相談をしてみること」と、問題解決のために積極的に向き合うことを呼びかけられました。

介護の現場にいる皆さんも、気になる「ニオイ」があるのであれば、「慣れた」の一言で片付けてしまわず一度その問題に対して考え直してみてはいかがでしょうか?

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