出展:http://www.praxinoscope.jp/DRL.html
ちなみに、山村様は「頭山」でアカデミー賞短編アニメーション部門ノミネート、6つのグランプリ、さらに「カフカ 田舎医者」では7つのグランプリと、国際的な受賞は60を超えております。そんな山村様の最新作が現在、一挙公開されております。なかでも、注目を集めている作品が、『怪物学抄』。
こちらの作品は、“中世ヨーロッパの架空の怪物学者による公文書”というコンセプトで制作、「涙の味」「飼いならされた野生」「筋肉質な暗闇」といった名を持つ様々な不思議な生き物“怪物”たちの生態を描写した作品となっております。
そして、なんと!! この作品、同時に絵本も出版になっております。
実は、山村様は映像作品だけでなく絵本も数多く制作されております(絵だけ担当されている作品も多い)。ねじめ正一様、荻原規子様、石津ちひろ様、木坂涼様など、人気作家様とコラボしたり、宮沢賢治様やフランツ・カフカ様らの作品をもとにした絵本などを手掛けておられます。人気絵本作家の石津ちひろ様とのコラボ作、「おやおや、おやさい」、「くだもの だもの」は、個人的にも好きでございます。
絵本の世界では、ポップで、洋風で、かわいい、どちらかというと、子ども向けの絵をたくさん描かれているイメージの強い山村様ですが、今回描かれた怪物は、正反対でございます。オシャレでグロい怪物に仕上がっております。
中世ヨーロッパの雰囲気をいかんなく発揮しております。これまでの絵本もかなりアートですが、よりアートで、大人好みでございます。女優のミムラさまも、こうおっしゃっております。「欧米の独壇場だったお洒落怖い絵本が、日本で結晶化して嬉しい!」と。“お洒落怖い絵本”、これから大人絵本の世界でブームなるかも…。
この夏は、映画、絵本で是非、“お洒落怖い”ご体験くださいませ。
(文:N田N昌)