シャッターアートで店舗を助ける。コロナに負けない地域支援プロジェクト【渋谷】

2021/04/05
Shoichi Sato

新型コロナウイルス感染拡大の影響で、店舗経営者や不動産オーナーらは今もなお苦境に立たされています。シャッターを閉めている時間が延び、長時間収入源が確保できない状況です。

これを受けて、空き壁をメディアとしたアートプロモーションを手がけるWALL SHARE株式会社(大阪市此花区)と、リラクゼーションドリンク「CHILL OUT(チルアウト)」を提供している合同会社Endian(大阪市北区)は、アートの力で店舗を支援しつつ街を明るくするプロジェクト「CHILL ART」をスタートさせました。

「CHILL ART」は、シャッターアートを活用した企業プロモーションにノウハウを持つWALL SHARE株式会社のスキームが基盤となっています。サービスや商品をPRしたい企業がスポンサーとなり、店舗のシャッターにオリジナルのアート作品を掲載。店舗経営者や不動産オーナーらは、賃料の収入を得ることができる仕組み。また、単純なPR広告ではなく、街を明るくするアーティスティックなビジュアルとして展開するのも特徴です。

プロジェクトの舞台は渋谷区。「ストレス社会にチルでクリエイティブなライフスタイル」をコンセプトに開発されたCHILL OUTがスポンサーです。渋谷区道玄坂の古書店「Flying Books」のシャッターには、CHILL OUTの缶が握られた左手のアートが描かれました。

同店の山路和広さんは「20年ほど古本屋を営んでいる。繁華街に店があるため、夜の来客が多かったがコロナの影響で客足が減っていたので、今回のプロジェクトは非常にありがたい。イメージ図の段階から作業過程まで見ていたが、本当に丁寧に描かれている。夜のイメージが強い渋谷だが、シャッターアートのおかげで朝も爽やかになるのでは」と話していました。

CHILL OUT”な1日を

街の活気というのは本来、店が開いている時に溢れているもの。しかし、同プロジェクトはシャッターが閉まった後でも街を明るくできるという利点があります。

CHILL OUTが描かれたシャッターアートは全部で2カ所。Flying Booksの近くにあるガレージ車庫のシャッターにも掲載されています。今回のアーティストは90年代前半から東京、神奈川を中心に活動するPHILさんとFATEさん。シャッター特有の凹凸に描く高い技術も垣間見える、見事な作品に仕上がっています。

CHILL OUTはシャッター付近の自動販売機とコンビニで販売。「シャッターを見てCHILL OUTを飲んでみた」という人も多くなりそうです。アートと癒しの力で、店舗支援と街の活性化を実現。お酒を飲んだ後の締めの1本に。朝の活力となる最初の1本に。渋谷では、コロナに負けないCHILL OUTな1日を送ることができそうですね。

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Shoichi Sato
この記事を書いた人

Shoichi Sato

地域ミニコミ紙の編集記者、広告代理店を経てフリーライターとして活動中。趣味は山登りなど、スポーツ全般の元高校球児。未確認生物や宇宙、戦国時代 などが好きなロマン追求型。座右の銘は「気は遣うものではなく、配るもの」。 ブログ:s1-thats-WRITE

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