ビデオリサーチ「ひと研究所」と港南区社協が主導するリビングラボでシニア男性が商業施設を変える!?

2018/03/16
Shoichi Sato

2月21日。63歳から71歳までの、7人の男性がダイエー港南台店に集まりました。視聴率調査で広く知られた株式会社ビデオリサーチの「ひと研究所」と横浜市港南区社会福祉協議会(以下 港南区社協)とが共同で立ち上げたリビングラボ「男性の我が街プロジェクト」です。 

リビングラボとは1990年代のアメリカで発祥したオープンイノベーションの手法のひとつで、実際に人々が暮らすエリアで、商品サービスの開発・改善や地域課題の解決に向けた取り組みを産官学民で共創する活動です。

このリビングラボ『男性の我が街プロジェクト』は、参加した地域住民と港南区社協に企業からインセンティブが入り、港南区社協はインセンティブをそこで話し合われた議論を具現化するための費用として使うという「循環・還元型」の仕組みを持っていることが特徴とのことです。

第1回目となる今回のテーマは「男性が行きたくなる商業施設とは?」。参加者は地元に住む7人のシニア男性のほか、株式会社ダイエーの吉岡素成氏、社会福祉協議会スタッフ、桜美林大学老年学総合研究所連携研究員の堀内裕子氏ら。産官学民が一堂に会した、貴重な意見交換の場となりました。

吉岡さんは「通常のグループインタビューでは私のような企業側の人間は同じテーブルにつくことはありませんが、今回はディスカッションに同席して参加者の皆様から貴重な意見を直接うかがうことができました。本日いただいた意見をどのように売り場やサービスで実現するかがポイントだと考えています。」と、リアルな意見を参考にしていました。

実際に店舗を回って視察。消費者が感じることは

その後は実際に売り場を回り、感じたことを話し合いました。「販売側の目線で売り場をつくっていたと気付かされた。もっと消費者が普段何を感じているのかを考えなければ」と吉岡さん。

シニアマーケットコンサルタントや企業のシニアプロジェクトアドバイザーなどを歴任してきた堀内さんは「今回のリビングラボで健康、お金、つながり、終活など興味深いキーワードがいくつも出てきた。参加者のような賢いシニア消費者は今後も増えるのでは」とし、「『男性の我が街プロジェクト』はシニアの新しい地域参加の場として、また、企業にとっては新しい課題解決の場として高いポテンシャルを感じる。」と語りました。 

スーパーと聞くと、主婦のための商業施設のようなイメージがあるかもしれません。しかし、実はシニア男性も、普段からしっかり買い物をしたり、散歩コースやちょっとした息抜きの場としてふらりと立ち寄るなど、さまざまな利用をしています。

社会福祉協議会は「今回のように企業とフラットな形で向き合える場を設けることで、定年後の男性が地域デビューのキッカケにできれば。産官学民が協力して、シニアオピニオンリーダーを育てていきたい」と話します。日中、街の中にいる男性は貴重な存在。地域活性の鍵、実はシニア男性が握っているかもしれません。 

ビデオリサーチのひと研究所では、生活者知見とマーケティングメソッドを活かし、地域の方々や企業が抱える様々な課題の解決をリビングラボで実現していきたいとしています。

ビデオリサーチ『ひと研究所』について

ひと研究所は、株式会社ビデオリサーチの生活者に関する研究を行っているシンクタンク。研究領域ごとにチームを構成しており、今回このシニア男性のリビングラボを企画したのはシニア研究チーム「VR エイジング・ラボ」。「VR エイジング・ラボ」では「シニア市場の活性化」を目指し、老年学の専門家と共にリアルなシニアを捉えた研究、発信をし、研究で得た知見と豊富な生活者データをベースに、シニアマーケティングの支援・コンサルティングを行っています

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Shoichi Sato
この記事を書いた人

Shoichi Sato

地域ミニコミ紙の編集記者、広告代理店を経てフリーライターとして活動中。趣味は山登りなど、スポーツ全般の元高校球児。未確認生物や宇宙、戦国時代 などが好きなロマン追求型。座右の銘は「気は遣うものではなく、配るもの」。 ブログ:s1-thats-WRITE

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