知られざる湘南。憧れの街No1なのに誰も興味のない【藤沢】という街

2016/08/25
Shoichi Sato

「湘南」と聞くと皆さんはどの地名を思い浮かべますか?サザンオールスターズで有名な茅ヶ崎?それとも歴史遺跡が数多く残る古都鎌倉でしょうか?

 

湘南と一口にいってもどこからどこまでが湘南、という明確な定義はありません。神奈川県が推進している「かながわシープロジェクト」の中で、湘南の魅力を紹介する「Feel SHONAN」というサイトがありますが、そこでは横須賀から湯河原までの海岸に隣接する都市を指しているようです。

Feel SHONAN  http://feelshonan.jp/

 

その中で人口42万人を超える最大都市が「藤沢市」です。茅ヶ崎市と鎌倉市に挟まれた藤沢市は、観光名所の江の島やサーファーの聖地である鵠沼海岸などがあります。また、株式会社学研パブリッシングが2014年に発表した「主婦が幸せに暮らせる街ランキング」で堂々の全国1位を獲得した街でもあります。

 

ところが、藤沢市は湘南といわれてもなかなか出てこない地名…今回はそんな知られざる湘南、藤沢市の魅力をご紹介します。

市内に駅がなんと17つも!

藤沢市内にはJR東海道線、小田急線、相鉄線、江ノ電、湘南モノレールなどが通っており、市内にある駅の数はなんと17つ。

 

特に東海道線「辻堂」駅は、通勤快速などが停車しないためあまり日の目を見ませんでした。しかしこのほど再開発が進み、駅前に「テラスモール湘南」などの大型複合施設が誕生。乗降客数は茅ヶ崎駅よりも多くなりました。

マリンスポーツのメッカ!

いわずと知れたマリンスポーツのメッカ、鵠沼海岸。サーフィンやビーチバレー発祥の地といわれているこの海岸も実は藤沢市です。また、2020年東京五輪のセーリング競技が江の島で開催されますが、こちらも藤沢市。

 

花火大会は年2回! 秋にもある

藤沢(江の島)の花火大会は全国でも有名。夏は「納涼花火大会」。秋は「ふじさわ江の島花火大会」と名称を変え、片瀬海岸西浜にて年に2回行われます。なぜ2回あるのか?夏は海水浴客と花火大会見物客で溢れかえり、尋常でない混雑を回避するため。台風などの嵐で中止になることを避けるため。秋は空気が澄んでいて花火が美しいため。など色々な理由があるようです。

http://www.fujisawa-kanko.jp

 

ちなみに、2016年の「納涼花火大会」は台風直撃で中止となりました。楽しみにしていた方は、ぜひ10月15日(土)予定の「ふじさわ江の島花火大会」に再チャレンジしてみてください!

 

海だけじゃない、農業も盛ん!

そして、忘れてならないのは、藤沢市の特に北部では農業も盛んなこと。トマトやキュウリ、ぶどうや梨などが栽培されています。農林水産省の2014年統計データによると、冬春トマトは神奈川県内で収穫量第1位。

なぜ出てこない、「藤沢市」。

こうしてみると藤沢市は横浜市や川崎市に匹敵する、県を代表する都市といっても良いでしょう。ではなぜ藤沢市という地名はなかなか出てこないのでしょうか。

 

一つは「藤沢」という名称にあると思います。苗字としても地名としてもよくあるような名前が、茅ヶ崎や鎌倉と比べてインパクトを弱めているのでは。サザンオールスターズを筆頭に、藤沢市を描いた歌は多くありますが、大体の曲が「湘南」や「江の島」という言葉で表現していますね。確かに人気アーティスト「湘南乃風」のグループ名が「藤沢乃風」だったらインパクトは弱いかも。

 

「江の島」のネームバリューがあり過ぎることも要因かもしれません。「江の島には行ったことあるけど、藤沢には行ったことはないな」。こんな会話を想像してしまいます。これは「日光」というネームバリューがあり過ぎる栃木県と同じような現象でしょうか。

 

ともあれ、魅力たっぷりの藤沢市。ぜひ湘南や江の島ではなく「藤沢」という街に興味をもってみてください。

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Shoichi Sato
この記事を書いた人

Shoichi Sato

地域ミニコミ紙の編集記者、広告代理店を経てフリーライターとして活動中。趣味は山登りなど、スポーツ全般の元高校球児。未確認生物や宇宙、戦国時代 などが好きなロマン追求型。座右の銘は「気は遣うものではなく、配るもの」。 ブログ:s1-thats-WRITE

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