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アフガニスタン復興のカギを握るスケートボード。その意外な真相

スポーツ・エンタメ

2016.04.20

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最近スケートパークで女子スケーターをよく見かけるようになった。2020年の東京オリンピック追加種目に決定するなど(正式発表は2016年8月)盛り上がりをみせているスケートボードだが、やっぱり男子だらけのパークに女子の姿が見えるのは嬉しい。

 

そんな光景を見ながら、ふと「世界で一番女子スケーターのいる国はどこだろう」と疑問が湧き早速調べてみると…… え?意外な国が!

 

なんと、アフガニスタンの女性が最もおこなう運動"ナンバー1"がスケートボードらしい。なぜ、そんな事になっているのか?さらに気になって調べてみると、なにやらそこには“Skateistan”という非営利組織団体の姿があった。

スケーティスタンとは?

“Skateistan(スケーティスタン)”とは、1979年末のソ連軍侵攻以来、周辺国合計で約260万人の難民が発生し、今なお混乱状態にあるアフガンの若者たちにスケートボードを通して教育活動を行う組織。オーストラリア出身のスケートボーダー、オリヴァー・ペルコビッチさんが代表を務めるNGO団体だ。

 

・教育へのアクセスを提供

・女の子と働く子どもたちに、特に焦点を当てる

・リーダーシップの機会を開発

・友情、信頼、および社会資本を構築

 

を、理念としている。

 

Skateistan HP

http://skateistan.org

 

アフガニスタンでは15〜24歳の若者の識字率が男子で49%、女子はわずか18%と低い。そこでSkateistan(スケーティスタン)では、1時間スケートボードをして1時間勉強するというカリキュラムを実地し効果をあげており2013年11月時点で、103人が公立小学校への編入を果たしている。

 

貧しい子供だけでなく政府高官の子女も通う

特筆すべきは、Skateistan(スケーティスタン)には貧しい家庭の子供だけでなく、政府高官の子女や中流家庭の子たちなど様々な子供たちがやって来ることだ。裕福な家庭の彼らが貧民層(ストリートチルドレン)と交わるのはすごく重要だとオリヴァーさんは語る。

なぜならそんな子供たちが将来アフガニスタンのリーダーになるからだ。彼らが経歴や出身に関係なく、ストリートチルドレン達と一緒に「楽しい時間を過ごした」という記憶が、この国の将来をきっと明るいものにしてくれる事だろう。と、話す。

たった3枚のスケートボードから始まった

“Skateistan(スケーティスタン)”の活動は2007年にカブールの路上で始まった。オリヴァーさんが、路上にスケートボードをおいて滑り始めたところ、瞬く間にカブールの子供達に囲まれスケートボードを教えてほしいとせがまれた。

 

その熱心な気持ちに応えたいと思ったオリヴァーさんは、持っていた3枚のスケートボードで、小さな非営利スケート学校を始めてしまう。

 

Skateistan(スケーティスタン)は評判を呼び、カブールではスケートボードが大流行。徐々に、その活動を広げてゆき、2009年にはアフガニスタンのオリンピック委員会から、5428平方メートルの土地と包括的なスケートパークを寄贈され、総合的な教育施設を建設することができた。

 

現在では、アフガニスタン、カンボジア、南アフリカの広い地域で活動しており約1200名の若者がスケートボードを通じて様々な教育へのアクセスを受けているそうだ。

 

スケートボードに差別は存在しない

「スケートボードを始めて気付いたのは、街のどこにいて、どんな格差があろうともスケートボードをしている者は出身なんて気にしないってこと!」

オリヴァーさんの言葉だ。

 

Skateistan(スケーティスタン)のサイトを覗いてみると、アフガニスタンの伝統的な服装を身にまとった女子たちが、楽しそうにスケートボードに乗っている写真を見ることができる。

 

「スケボーで社会を変える」なんて、そんなのは格好つけで理想論だと思っていたが、実際、彼女達の姿をみると無条件に嬉しくなる。そして、なんといっても今ではアフガニスタンの女性が、身体活動のナンバー1になっているという現実にワクワクする。

何故、スケートボードなのか?

「スケートボードにはどんな格差があろうとも出身なんて気にしない」その言葉の通り、実際に筆者もスケートボードを通して感じるのは、どんな人間とでもスケートをしている間は楽しくいられるという事だ。

 

学生の時は、自分より10も20も年上の人達と一緒にスポットをまわって技を磨き、移動時間や休憩時間にバカ話をして盛り上がった。結婚している人もいれば、普段は堅い仕事をしている人、人生に悩みを抱えた人など様々だった。

 

また、スケートボードはコトバの壁をいとも簡単に超えられる魔法の力がある。観光や仕事で日本に来ている外国人スケーターとも仲良くなることもあり、誰かがすごい技をメイクすれば、それが全然知らない人でも皆がそれを讃える。

 

知らない間に皆が皆のサポーターになっている。それがスケートボードという“共技”なのだ。アフガニスタンで、スケートボードを通じて友情が育まれ、そして多くの女性が活躍できる未来に繋がれば、こんな素敵なことはない。

※写真 skateistanのフェイスブックより

 

 

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この記事を書いた人

放送作家 小嶋勝美

"お笑い芸人としてライブ・舞台・イベントなどの出演経験を経て現在は放送作家しても活動。  実績・「だけど食堂」、「マツコの知らない世界」、「裸の王様」など。 スケートボードを趣味としており、スケート歴は10年以上になる。関東各地のパーク・ストリートスポットやスケート情報などに精通している。"

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