大人こそ読みたい絵本5選!「感動」「残酷」「大人の愛」・・・

2016/02/29
放送作家 山﨑恵輔

絵本は本来、子供が読むものですが、世の中には、むしろ色々経験した大人こそが読むと面白い絵本もたくさんあります。
最近では、大人が大人にプレゼントするために、絵本を購入している人も増えているそうです。

 

そこで大人が読んでも感動する絵本について、独自の視点と、さまざまなランキングから調べてみました!

 

ミリオンセラー『100万回生きたねこ』

絵本専門誌、月刊MOE(モエ)(2015年11月号/白泉社)では、ベストセラーになった絵本を一挙大公開していますが、そのなかで支持されている絵本は、可愛らしい子供好きしそうな絵ばかりではありません。

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月刊 MOE(モエ) 2015年11月号
白泉社
ミリオンセラー絵本が生まれた秘密を総力特集! 100万冊売れた絵本のはなし

 

例えば、1977年発売。累計207万部売れている『100万回生きたねこ』は、内容も画も大人が読むために創作されたのではないのか?というぐらい、せつなくて、残酷。そしてほのかにエロチックだと感じます。
「最近、恋してないのよね…」とか、ぼやいている大人の女子におススメしてみたい絵本です。

 

100万回生きたねこ
100万回生きたねこ。佐野洋子(著)。講談社の創作絵本
出典amazon

 

村上春樹さんが翻訳した『おおきな木』

有名作家が書いている(訳している)という絵本は、大人におススメするのに、良いキッカケになります。なかでも、さまざまなサイトや本で薦められているのが『おおきな木』。

 

「村上春樹は難しい……」そんなイメージを持っている人も多いと思いますが、でも、そこは絵本。村上春樹さんに難しいイメージを持っている人でも、これなら読めるのではないのでしょうか?

 

木が自分自身を犠牲にして少年に生涯尽くすという物語なのですが、翻訳というのはそれを翻訳する人の影響がすごく出ます。終盤に出てくる訳は、村上さんらしい衝撃的な内容です。

 

読み終わったあと何を感じるかは自分次第。10~20代の若い世代の人たちが読むと、今後の人生のヒントになるかもしれません。

 

おおきな木
おおきな木。シェル・シルヴァスタイン (著), Shel Silverstein (著), 村上春樹 (翻訳)。篠崎書林刊
1964年にアメリカで出版されてから50年以上、様々な言語で翻訳されてきたロングセラー作品です。2010年に村上春樹さんが日本語に訳したものが出版されています。
出典amazon

 

デッサンが凄い!『アンジュール ある犬の物語』

 

文字のない絵本として、Amazonカスタマーレビューの平均評価4.8。読者から圧倒的に支持されているのが、絵本作家ガブリエル・バンサンが鉛筆だけで描いた『アンジュール ある犬の物語』です。

 

鉛筆一本でここまで表現できる作者には脱帽です。文字がないからこそ、心にいつまでも残ります。鉛筆と読む側の想像力だけ。まさに絵本!

 

アンジュール―ある犬の物語
アンジュール―ある犬の物語。ガブリエル バンサン(著),BL出版。
出典amazon

 

車から捨てられた犬が、飼い主を捜すお話なんですが、作品を通して感じるのは“圧倒的な孤独”です。
日々孤独を感じている大人の方、間違いなく感情移入してしまう絵本です。

 

自分と重ね合わせて読む人も多いかもしれません。最後まで読むと、少しだけ希望が見えてくるかもしれません。

 

男性におススメ!『おじいちゃんがおばけになったわけ』

日本最大級の絵本情報サイト『絵本ナビ』で、“男泣きする絵本”に選ばれ、評価が高い絵本が、この『おじいちゃんがおばけになったわけ』です。

 

“死”を題材に扱っていますが、読んだ後は誰もが温かい気持ちになれる感動作品です。

 

おじいちゃんがおばけになったわけ
おじいちゃんがおばけになったわけ。キム・フォップス オーカソン (著), エヴァ エリクソン (イラスト), Kim Fupz Aakeson (原著), 菱木晃子(訳)。あすなろ書房
作者のK・F・オーカソンは映画の脚本家としても活躍しているそうで、読者の心を動かす技術はさすが、としか言いようがありません。
出典amazon

 

夜になると死んだはずの“じいじ”はおばけになって現れる。“じいじ”がこの世に忘れてきたものは何か?という内容。子供向けの作品ですが、大人も十分感動できます。大切な人を失ったことがある人は、思いっきり泣ける作品です。

 

問題作?『小学生のボクは、鬼のようなお母さんにナスビを売らされました。』

テレビ番組で紹介されたからか、今年に入ってさらに人気急上昇。

Amazonのカテゴリ別売れ筋ランキングでも一位に躍り出た話題の絵本が『小学生のボクは、鬼のようなお母さんにナスビを売らされました。』です

 

タイトルからして賛否両論ありそうな作品ですが、へこんでいる人が読んだら、余計へこむかもしれないし、もしかしたら“やる気”が出るかもしれません。

 

作者の原田剛さんの幼少時代に徳島県で実際あったことをもとにした作品です。原田さん自身が社会人として成功できたのは、このころの経験があったからだと言っており、打たれ弱い若者が増えている現代に警鐘を鳴らしているように思われます。

 

小学生のボクは、鬼のようなお母さんにナスビを売らされました
小学生のボクは、鬼のようなお母さんにナスビを売らされました。原田 剛 (著), 筒井 則行 (イラスト)。株式会社ワイヤーオレンジ
絵が若干怖いので子供が読むともしかしたらトラウマになるかもしれません。大人が読んで、子供に伝えるといいと思います。
出典amazon

 

大人はどうして、絵本に感動するのか?

今回、参考として挙げさせていただいた絵本は、訴えかけるものが孤独や死、無償の愛といった、大人が生きてゆくうえで、絶対に一度は考えざるおえない普遍的なテーマです。そんなヘビーな題材だからこそ、子供むけという“やさしさ”で表現された内容がココロにガツン!ときます。

 

小さいころに読んだ作品を大人になってもう一度読むと、自分の経験が加わり、感じるものも違います。短い時間で心を動かされる絵本は、忙しい現代人にはピッタリの娯楽ではないでしょうか?

 

絵本だからこそ面白い!“子供のための絵本”を超えた面白い作品もたくさん出ているので、この機会にぜひお気に入りの絵本を探してみてください。

 

 

< 取材・文 / 山﨑恵輔 >

 

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放送作家 山﨑恵輔
この記事を書いた人

放送作家 山﨑恵輔

"放送作家/リサーチャー。1993年生まれ。 大学三年生の時に、ワタナベコメディスクール放送作家総合 コースに入学。一年後、株式会社ライターズ・オフィスへ所属。 テレビのリサーチ、ライブ制作などの活動をしている。"

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